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実験データを用いたバッテリモデルのパラメータ適合事例

現在、小型・軽量・メモリー効果が起こりにくい等の理由によりリチウムイオンバッテリが一般的に利用されていますが、過充電や過放電が起こると発火の可能性があります。安全性確保には電池残量(State of charge:SOC)を正確に推定するバッテリマネジメントシステムが重要となり、設計段階でシミュレーションによる検証が行われております。シミュレーションでバッテリの制御・電池残量の推定システムを正確に検証するためには高精度のバッテリモデルが必要となるため、バッテリの実測データを基にモデルパラメータを適合することが必要となります。本資料では、MathWorks社が公開しているバッテリの等価回路モデルをベースに、温度依存性・SOC依存性を考慮したテーブルを追記し、実測特性とシミュレーション結果を合わせ込むため、最適化でテーブル値の調整を実施します。パラメータを独立変数として扱う場合と従属変数として扱う場合の2種類の最適化を実施します

バッテリの等価回路モデル

起電力を模擬する直流電圧源、電解溶液内の電解移動抵抗を表す抵抗、電荷移動に伴う早い反応と遅い反応が混在する複数個の抵抗とコンデンサの並列回路で表現することができます。端子間電圧は電流をゼロにすると緩やかに平衡状態の開回路電圧(Open circuit voltage:OCV)に漸近します。計測可能な端子間電圧と比較し、バッテリの等価回路モデルのパラメータを調整します。

モデル修正(MATLABでの作業)

温度やSOCへの依存性を持たせるため、Mファイルに、OCV、R0、R1、R2、C1、C2 のそれぞれに対する温度やSOC毎の値をテーブルで定義します。OCR、R、C各コンポーネントの特性をLookup Tableとして追記しシミュレーションを行います。また、最適化の目的関数とする残差平方和を算出できるようモデルを修正します。ここではMATLABを使用していますが、Optimusは汎用型の最適化ツールのためCAEツールはMATLABに限らず最適化可能です。

2パターンの最適化問題(Optimusでの作業)

パラメータを独立変数として扱う方法と従属変数として扱う方法の2パターンで最適化に取り組みました。独立変数として扱う場合は、各コンポーネントの値は、前後のSOCに依存せずパラメータの値を振って最適化します。従属変数として扱う場合は、各コンポーネントの値は、直前のSOCに依存してパラメータの値を振って最適化します。

【補足】Optimusポスト処理

ポスト処理機能により、ユーザが定義した条件から性能とパラメータの関係性を把握することができます。サマリー、相関散布図、バブルプロット、平衡座標プロットの用途についてご紹介します。

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