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JMAG-Optimus連携によるリアクトルの静音最適化

JMAGは電気機器設計開発のための有限要素解析(FEA) ソフトウェアです。本資料では、JMAG-Optimusによる連携事例として、リアクトルの静音最適化を紹介します。具体的には、電磁力を起振力にした振動/音圧解析における多目的最適化を行います。磁界解析によって電磁力条件を確認し、構造解析(固有値解析)によって着目すべき周波数を確認後、構造解析(周波数応答解析)を行います。得られた速度をもとに音圧解析を行います。

リアクトルと振動問題

リアクトルは、電気系統に関わるシステムの中で必ず利用される素子ですが、駆動周波数またはその倍音と機械共振が一致すると、電磁振動(電磁力が起振力)と磁歪振動(磁歪力が起振力)の2種類の振動が発生し、騒音となります。電磁力は、磁性体の境界で強く発生します。磁歪振動は、磁束密度に応じて磁性体に歪が生じ、磁歪力として測定されます。リアクトルの多段構成により柔らかい構成にすることで、高周波振動を抑えます。

解析の目的と解析モデル

1脚あたり5ギャップを有するリアクトルのモデルを使用し、音圧を抑えるような最適なギャップ配置を見出します。具体的には、ギャップ幅(Gap1, 2, 3)および脚のコア長(Core2)を変更します。ただし、磁気回路に影響を与えないよう、総ギャップ長は一定とします。

磁界-振動連成解析

電磁力を起振力にした振動/音圧解析を実施します。電磁力は、磁束密度の2乗に比例しています。磁束密度の周波数分解は、直流成分+基本波(10kHz)+倍音(10kHzの整数倍)です。電磁力の振動成分は、直流部分を除いた基本波(10kHz)+倍音(10kHzの整数倍)です。今回の解析では、基本波(10kHz)+2倍音(20kHz)の加速度で評価します。

多目的最適化

Optimusにより、JMAGシミュレーションを自動化します。実験計画法により、各周波数の加速度の関係性を確認したところ、良好となるギャップ幅の傾向が異なるため、競合する可能性が明らかになりました。そのため、10kHzでの加速度最小化と、20kHzでの加速度最小化という多目的最適化を行いました。得られたパレート解のうち、10kHzの加速度が同程度で20kHzが異なる3つの解(Pareto1, 2, 7)の結果をJMAGにて確認します。

パレート解の検討

20kHzの音圧分布(左図)と起振力(節点力)を確認します。どちらも、Pareto1<<Pareto7<Pareto2の傾向を示します。また、20kHzの起振力を決める磁束密度分布について確認します。起振力は磁束密度の1次成分の積、またはDC成分と2次成分の積で与えられますが、結果の比較から、DC成分と2次成分の積が主因であり、2次成分が起振力の大きさを決定していることがわかりました。振動解析から得られたパレート解における振動(加速度)の大きさは磁気加振力の大きさに応じて変化することが明らかになりました。

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