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OpenFOAMを用いた車両の追い越しシミュレーションの自動化

F1などのモータースポーツでは、前車を追い越す際、前車に接近しスリップストリーム(物体の真後ろで、気圧低下による吸引効果や空気抵抗が減少する現象)に入ることにより、空気抵抗(ドラッグ)を減らしてスピードを上げ、追い越す方法が多く採用されています。その際、ドラッグがより少ないコース上のラインを走行することでスピードを向上させることが可能となります。そこで、本事例では、ドラッグが最小となる最適な追い越しルートを検討するためのエアロマップを作成します。

モデル作成と設計変数の設定

追い越される車両1と追い越す車両2の計2台の車両モデルをCADで作成し、ある瞬間の追い越す車両2の位置(X、 Y座標)を設計変数に設定します。追い越される車両1の位置は固定で、出力値は追い越す車両2が受けるドラッグです。ドラッグは車体の空力学的抗力で、小さいほど抵抗が小さく燃費や速度が向上します。

実験計画法によるサンプリング

2次元空間において、追い越し車両2の位置を100通り、実験計画法により変更します。OpenFOAMにより都度シミュレーションを実行し、追い越す車両2のドラッグを計算します。100点中、車両同士が干渉しない有効な点は30点でした。バブルプロットより、追い越す車両2の受けるドラッグが、追い越し後に大きくなっていることがわかります。

エアロマップ(応答曲面モデル)の作成

実験計画法の結果を基に、応答曲面モデルを作成します。精度の指標となる決定係数が良い最小二乗法による応答曲面モデルを採用します。エアロマップにより、ドラッグの小さい追い越しルートの検討が可能になりました。

最適な追い越しルートの検討

エアロマップを用いて、任意のルート(X、 Y座標値の表)におけるドラッグの積分等を算出し、複数ルートにおけるドラッグを比較することができます。これにより、従来は検討が難しかった最適な追い越しルートの検討が可能となります。車両や条件を変更した場合にも、同様に適用可能な検討フローを構築できます。

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