コラム「Goldfireで何ができるのか?」バックナンバー

2012.3.26矛盾、イノベーション、Goldfire

「発電効率を上げようとするとコストが上がる」という太陽電池の矛盾を克服するために、薄膜シリコンに単結晶構造を作りこむ技術を開発しているアメリカのベンチャー企業。
「マグネシウムを燃料電池に利用するとレアメタル問題は解決できるが、電池の寿命が短くなる」という矛盾を解決する日本の大学での研究...。

技術の進歩は、必ず何らかの矛盾やトレードオフを克服する形で起きているのかもしれません。

電球と矛盾

「技術の進化と矛盾」を改めて考えるために、電球の発展に目を向けてみます。

まず産業革命以後、炭鉱内における引火防止の観点から、「火を使わない電気による照明」の研究が盛んになります。「火を灯すと明るくなるが、危険」という矛盾克服への1つの回答です。

発明当初はフィラメントの質も悪く、また酸素の存在により寿命が短いものでしたが、この点はジョセフ・スワンが電球内を真空とする技術を進めることで、寿命が大幅に改善されました。
「電気を使うと火の危険は避けられるが、利用できる期間が短い」という矛盾の解決です。

次に、「明るくしようとすると、フィラメントが高熱になり蒸発してしまう」
という矛盾に対してスワンやエジソンが回答を与え、ついに使える電球が誕生します。
さらにコストや効率の点でガス灯との競争に勝ち、実用化に向かう中で効率や寿命・抵抗値など数々の矛盾が解決されていきます。

そして現在では「明るさの維持とエネルギー消費(効率・寿命)」という根本的な矛盾に対して、LEDという回答が出されている、といえるのではないでしょうか。

潜在的な矛盾と、顕在的な矛盾

このように見てくると、矛盾にも2種類あるのかもしれません。

一つは、存在しているが問題になって初めて現れる潜在的な矛盾です。
例えば、炭鉱内での引火事象が奇跡的にも全く起きないままであったとすれば、「火を灯すと炭鉱内が明るくなるが、ガスに引火する可能性があり危険」という矛盾に目を向けたでしょうか。

もう一つは、既に顕在化しているが重要度や難易度が異なるため、解決が後回しにされる矛盾です。
電球の消費電力の問題は研究初期からあったはずですが、まずは「寿命が短くすぐ消えてしまう」という重要課題の解決が優先されたとの印象を受けます。

では、潜在的な矛盾にいち早く気付き、解決できたら、顕在化している矛盾を後回しや妥協をせずに解決できたら...

それは可能でしょうか?

Goldfireで矛盾の解決に挑戦

Goldfireには、このような矛盾を定式化し、解決策を検討するためのツールが用意されています。

機能モデルを利用してデバイスやプロセスの矛盾を顕在化させたり、顕在化した矛盾に対して、発明原理や進化パターンといった伝統的な矛盾解決ツールを適用したりすることができます。

さらには、先進のセマンティック技術を利用した矛盾解決策の調査・検討も可能であるなど、矛盾解決を効果的に行えるように支援する環境が用意されています。

ありとあらゆる矛盾に気付き妥協せず解決すれば、炭鉱の明かりに対していきなり「LED照明」という回答を与えるような、突拍子もないイノベーションにつながる...かもしれません!

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