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光学散乱特性測定サービスのご紹介

概要

当社は、協力会社と最先端のゴニオメーター(OMS4)を使用して、材料の光学特性(反射、透過、散乱)を精密に測定するサービスを提供しています。この測定データは、光学解析ソフトウェアで直接使用可能なフォーマットでお客様に提供されます。

図1.OMS4

測定サンプルと測定可能な項目の詳細説明

当サービスでは、様々な光学散乱特性を測定できます。特に、反射、透過、内部散乱などの材料特性を捉えるため、4種類のレーザーダイオードと白色光源を使用して広範囲の波長に対応しております。サンプルの大きさや厚みに応じた柔軟な対応が可能で、精密な測定を実施します。

表1.測定器仕様とサンプルサイズ

Class Specification
光源 4 x レーザーダイオード(450,520,633,850nm)
1 x 白色光源(350 - 850nm)
測定可能波長 380 - 1600nm(積分球または分光光度計)
検出器 光電子増倍管
受光角度分解能 ± 0.05 度
最大入射角 87 度(但し、サンプルサイズに依存します)
対応サンプルサイズ 30 x 50 ~ 200 x 200 (mm2)
対応サンプル厚み 0.1 ~ 15 (mm)

表2.測定項目一覧

適用散乱特性 測定項目 適用例
表面散乱
SOP:
Surface Optical Properties
FOP:
Face Optical Properties
Unpolish 透明シボ
BRDF 不透明シボ
反射板
BRDF IR
BSDF フィルム
BSDF IR
BSDF180
<表裏両面入射>
アンチグレアフィルム
Anisotropic BRDF
<異方性反射>
ヘアライン塗装
Anisotropic BSDF
<異方性反射 & 透過>
ヘアライン加工フィルム
体積散乱
VOP:
Volume Optical Properties
Color 透明/色付きレンズ
Diffuse 乳白材

主な測定項目のご説明

BSDFとBSDF180の違い

BSDFは材料の一方の面からの反射と透過を測定し、フィルムや表面テクスチャを持つ材料に適用されます。
BSDF180は光が入出する両面を考慮しており、アンチグレアパネルなどの両面に光学特性を持つ材料に理想的です。

図2.BSDF

図3.BSDF180

体積散乱(VOP)について

OPは材料内部の光の散乱と吸収を量定し、その内部光拡散特性を決定するために、半透明または着色された材料に不可欠です。

図4.VOP

各項目によって、測定に必要なサンプル条件がございます。ご検討の際はお気軽にお問合せください。

シミュレーションでのSOP・VOPの使い分けについて

シミュレーションでは、SOPは主に表面散乱を、VOPは体積散乱を扱います。これらの組み合わせにより、製品の見栄えや光学的性能を正確に再現することができ、拡散フィルムやアンチグレアパネルなど、多様な用途に対応します。正確なシミュレーションを通じて、お客様の研究開発や製品設計を強力にサポートします。

表3. SOP・VOPの使い分け/組合せ

光学特性の組合せ 厚み 特長(メリット/デメリット) 演算時間
表面散乱
SOP:
Optical polished
(または Unpolish)
体積散乱
VOP:
測定したマテリアルファイル
(.materal)
制限なし
※厚みを変えた
シミュレーションが可能
厚みを変えた場合の見栄えの再現
表面にシボを追加できる
長い
精度を上げるには、
多くの光線本数、衝突回数が必要
表面散乱
SOP:
測定したBSDF
(またはBSDF180)
体積散乱
VOP:
透過材
測定時の板厚と
同一である
必要有り
精度が高い
異方性の定義が可能
表/ウラからの2つの特性を定義可能
短い

これらの詳細な説明を通じて、お客様がサービスの全貌をより深く理解し、測定サービスの依頼を検討しやすくなることを目指しています。

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