パワーエレクトロ二クス技術の向上やモータが活用される分野が広範になるにつれシミュレーションによる設計では、モータの出力特性(出力トルクや回転速度)を精度よく、かつ高速に解く手法が広く求められています。有限要素法電磁場解析ツールのAnsys Maxwellと複合領域システムツールのMapleSimとの連携ソリューションでは、形状や物性を考慮した高精度なモータモデルを、制御設計にも活用できるようなシステムモデルに取り込むことにより、精度と高速性を両立したシミュレーションを実現します。
Ansys Maxwellで実行した有限要素静磁場解析の結果をインダクタンステーブルとして出力し、それをMapleSimのシステムモデルに取り込むことで、形状や物性を考慮した高精度なモータモデルを高速にシステムシミュレーションする環境を構築します。
※1:インダクタンス&トルクテーブルをExcell等のツールを使用して変換しています。
三相の交流電圧を掛けてモータを回転させる
シミュレーション時間:1秒
電圧:300V,駆動周波数:10Hz
負荷トルク:なし
駆動周波数が10Hzなので磁束は1秒間に10回転、モータの構造は2極対のため定常状態に達したときの回転数は1秒間に5回転、回転速度は定常状態で5×2π(rad/sec)=31.4(rad/sec)回転速度:300(rpm)
■ モータの出力特性(出力トルクや回転速度)をシミュレーション上で検討することが可能です。
■ 有限要素磁場解析の結果を反映した精度の高いモータドライブシミュレーションが可能です。
■ 本手法を用いて制御系設計への展開も可能です。
電磁場解析ソフトウェアAnsys Maxwell 2D又は
Ansys Maxwell 3D QS (※2)
■ Ansys Maxwell-Simplorerによる、同様な解析事例として、
「3相PMモータとインバータ回路の連成解析を活用した設計例」もご参照ください。
システムレベルモデリング&シミュレーション MapleSim