第22回ビジュアリゼーションカンファレンス
プログラム
2016年11月25日(金)
基調講演
[基調講演1] シミュレーションとビジュアリゼーションの医療分野への展開
脳梗塞を引き起こすと考えられる重度な狭窄、あるいはクモ膜下出血を
誘発する危険性の高いと考えられる瘤は、血液の流れと密接な関係があると言われています。患者個別の医用画像や医療計測データと血流
シミュレーションを融合することにより、体内の血液の流れの情報を得ることは、疾患の予測や治療の上で重要です。医療分野における血流シミュレーションと
ビジュアリゼーションの最前線について紹介します。
講演者紹介
東京大学 生産技術研究所
教授
大島 まり 氏
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講演
数値シミュレーション・スパコンと可視化技術の変遷・進化〜JAXAの場合〜
JAXA(NAL)では1960年代から大型計算機を用いて業務を行っているが、1980年代からスーパーコンピュータによる数値シミュレーションを積極的に推進してきた。これと両輪を成すように可視化技術も時代毎に変化を見せている。ここでは、カルコンプに始まり、近年急速に普及してきている3Dプリンタに至るまでの、JAXA可視化技術の歴史を、数値シミュレーションやスーパーコンピュータの変遷と共に概観し、これからの可視化の課題について考えてみたい。
講演者紹介
国立研究開発法人 宇宙航空研究開発機構
セキュリティ・情報化推進部
藤田 直行 氏
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地球温暖化の進行から予期される異常気象発生頻度の変化
地球温暖化の進行に伴い、豪雨、猛暑など異常気象の発生頻度も変わってゆくことが最新の研究から見通されています。本講演では、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)評価報告書へ参画してきた日本独自の気候シミューションモデル、 IPCC報告書で記述された今世紀中の気候変動予測結果、を簡単に紹介した上で、温暖化時に異常気象の発生頻度がどのように変化しうるかについて、具体的な例とともに解説する予定です。
講演者紹介
国立研究開発法人 海洋研究開発機構
気候変動リスク情報創生プロジェクトチーム
予測診断技術開発ユニット
ユニットリーダー
建部 洋晶 氏
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可視化を媒介とした実験とシミュレーションの連携
〜革新的カーボン素材創生に向けて〜
信州大学を中心とする「世界の豊かな生活環境と地球規模の持続可能性に貢献するCOIアクアイノベーション拠点」において、実験とシミュレーションが密に連携することによって得られる現実的な材料シミュレーションの解析と可視化事例を紹介します。講演ではフェーズTで得られた成果のCNT/ポリアミド膜、ダイヤモンドライクカーボン
(DLC)膜を中心に紹介する。
講演者紹介
一般財団法人
高度情報科学技術研究機構
荒木 拓海 氏
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こころの可視化 −カウンセリングにおける会話の流れの可視化-
心理面に関わる問題が多様化しつつある昨今、質的調査から得られた知見を日常生活に還元していくために、対象者の心理について、スキルの有無に関わらず、誰もが理解できる表現方法を考えることが必要とされる。そのアプローチとして、心理状態をわかりやすく可視化することを目指した「こころの可視化」に関する研究が注目され、その取り組みが拡大している。本講演では「こころの可視化」に関する最新の研究事例として、カウンセリングにおける会話の流れの可視化技術について紹介する。
講演者紹介
京都大学
学術情報メディアセンター 特定准教授
江原 康生 氏
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Deep Visualization − ディープラーニングの仕組みを探る可視化技術
ディープラーニングはそれまでのニューラルネットワークの欠点を補う形で提案され、よく知られているように画像認識や音声認識などで高い性能が示されている。また、ニューラルネットワークが適用されてきた分野、領域、あるいは対象を中心として、ディープラーニングへの置き換えが進み、高精度化、効率化に寄与したという報告も多くなされている。しかし、得手不得手があることも明らかにされ、適切な教師データの取得・生成、(問題依存ではあるが)膨大な計算時間、パラメタ選択の難しさなどが指摘されている。中でも、「高い性能を示す理由が明らかでない」という点が問題になっている。「使ってみたらうまくいく。しかし、なぜ?」ということである。これに対して、ディープラーニングの仕組みを探る研究が、理論的に、また中味の詳細な分析によって行われている。後者の一つの方法がDeep Visualizationである。本講演では、はじめに、ディープラーニングによる画像認識の方法について説明し、いくつかの課題を示す。次に、Deep Visualizationによって、ディープラーニングの仕組みに関して、何がどこまで明らかにされつつあるかを紹介する。
講演者紹介
東京大学
システム創成学専攻
准教授
白山 晋 氏
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基礎研究の可視化、映像デザイン会社からのアプローチ
大学の研究開発の最前線では、例えば新規材料開発や未知の作用機序の解明など、シミュレーションのように定量的で決まった表現手法で可視化できないものが数多く存在しています。私はこれまで、いわゆる知識や勘といった属人的なアプローチではありますが、年間にして数百もの研究をイラスト・映像化してきました。本発表には学術的な成果・体系的な知見があるわけではありませんが、事例をたくさんご提供できること、知識と勘で定性的な現象を見抜くといったことを紹介することで、皆さんの新しいアイディアのきっかけになればと思います。
講演者紹介
サイエンス・グラフィックス株式会社 社長
辻野 貴志 氏
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データセントリックサイエンスの課題と展望
計測装置とコンピュータの能力が改善され、膨大な量の様々な情報が、研究環境に溢れています。しかし、この膨大な量の情報は、十分に活用されず、ファイルサーバの奥底に沈んだままか、単に廃棄されるかという状況になっています。本来これらのデータは科学的仮説を検証するために、新たな発見をするために使用されるべきです。本論文では、このような状況を作り出す原因を明らかにし、データセントリックサイエンスの今後の展望について、お話をする予定です。
講演者紹介
株式会社キャトルアイ・サイエンス
代表取締役
上島 豊 氏
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大規模粒子データからのドーム投影用映像制作
大規模な粒子シミュレーションデータから広視野映像(360度全天周映像や180度ドームマスター)を作る際の、技術的な落とし穴やその対応法について解説します。想定している状況は、大規模なデータでリアルタイム表示は望むべくもなく、プリレンダリングで全天映像を作成するような状況になります。リアルタイム表示ではなくプリレンダリングである分、リアルタイム表示よりも質感などの品質を上げ、カメラワークなどの演出を加えたプラネタリウムなどの場での上映用映像を想定しています。
講演者紹介
ヴェイサエンターテイメント株式会社
武田 隆顕 氏
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ソニー SmartARの歴史と事例
ソニー SmartARの歴史と事例を紹介し、デモを交えながらSmartARの特徴をご説明します。
講演者紹介
ソニーデジタルネットワークアプリケーションズ株式会社
瀬戸 亮之 氏
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グラフィックスAPI最新情報とその他Khronos APIのアクティビティについて
最新のグラフィックスAPIであるVulkanの技術内容と共に、OpenGL/OpenGL ESやその他Khronos APIのアップデート情報をご紹介します。
講演者紹介
株式会社ディジタルメディアプロフェッショナル
大渕 栄作 氏
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SIGGRAPH 2016 日本勢が活躍した世界最高峰の最新技術展示
SIGGRAPHとはコンピュータグラフィックス及びインタラクティブ技術に関する国際会議であり、今年はアメリカ、カリフォルニア州アナハイムにて開催されました。その中で開かれる、同分野における最新研究・技術の展示会であるEmerging Technologies (E-Tech)には、最新のインタラクティブ技術を自ら体験しようと数多くの参加者が訪れました。本発表では、展示の半数を占めるなど日本勢の活躍がめざましかったE-Techの展示内容を、自身の展示体験も交えて報告します。
講演者紹介
東京大学大学院
情報理工学系研究科
松本 啓吾 氏
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SIGGRAPH 2016レポート(CGとインタラクティブ技術の最新動向)
2016年7月末、米国アナハイムで開催された、コンピュータグラフィックスと、インタラクティブ技術に関する学会/展示会である SIGGRAPH での内容をレ
ポートします。SIGGRAPHの本分でもあるCG技術の主要論文紹介や、VR技術など各種最新技術を活用した技術展示、インタラクティブアート作品の紹介など、イベント全体を網羅した形で紹介します。
講演者紹介
株式会社エクサ
コンサルティング推進部
安藤 幸央 氏
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アニメーションの今、〜STUDIO4℃は何をしたいのか〜
CGIという技術に、アニメーション制作を本業とするスタジオは何を期待しているのか。日本独特の形で成長してきたジャパニメーションのこれからのあり方を提案する。
講演者紹介
STUDIO4℃ 代表取締役 プロデューサー
田中 栄子 氏
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3DCGを活用したAR開発の現状
A440がとりくむ最新のAR/VR開発の現状について講演いたします。
講演者紹介
A440 代表取締役 プロデューサー
金丸 義勝 氏
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