バージョン 8.1のリリース情報を掲載しています。
今回のバージョンアップでは、防災、減災やビッグデータをターゲットとした機能強化を行います。また、構造解析分野・流体解析分野のユーザに有効な多くの機能追加、機能強化を行います。
2012年12月
気象モデルWRFのデータ読み込み機能を新たに追加いたします。相当温位の等値面など、WRFで計算された解析結果の可視化を行うことができます。
米国のESRI社のGIS標準データフォーマット形式のシェープファイルを読み込みます。
NASA提供のSRTM3の地図データをAVS/Expressのフィールドデータに変換いたします。
Google Earthで表示できるKMLファイルと画像ファイルを出力いたします。
移動経路をポイント指定することで、その経路に沿って滑らかにカメラを移動させる機能です。カメラの向きを進行方向とは異なる方向に設定(前方に移動しながら左右視点や後方視点にする等)することも可能です。これによりオブジェクトの間を飛び回るような没入感の高い動画を作成できます。
表示しているオブジェクトを経路に沿って滑らかに移動させる機能です。複数のオブジェクトにそれぞれ軌跡を設定することで、それぞれが行き交うアニメーションが作れます。
表示の傾きを保持したまま、その座標系の軸中心で回転させる機能です。オブジェクトを斜めに配置したまま全体を観察するようなアニメーションの作成に便利です。
ビューワー部分のみをディスプレイ全体に広げるモードが搭載されました。没入感の高い映像を得ることができます。
マウスによるラバーバンド操作で指定した範囲が画面に収まるように拡大する機能です。見たい部分を簡単に拡大できます。
データを複数ステップ分、予め読み込み、キャッシュしておく機能です。大規模データでは、データの読み替えに時間がかかり、操作が非効率な場合があります。予め指定したステップ分のデータを読み込んでおき、ステップを移動すると、その処理中に、別スレッドでステップの読み込みと追い出しを行いながら、常に前後指定ステップ分を保持することで、ステップ間の移動をスムーズに行います。
これまでの流線(streamline)、等値面(isosurface)、等値ボリューム(isovolume)、離散点の補間(scat_to_unif)に加え、以下のモジュールをマルチスレッドに対応いたします。
注)これらのモジュールは、Mappers ライブラリにある Multithreaded ライブラリにて、mt_ で始まる名前で追加されております。
ビュークロップ機能は、表示しているビューの範囲内のデータをカットし、抽出する機能です。データが大規模化してくると、グラフィックスに搭載されているメモリ量を超えてしまい、レンダリングに時間がかかってしまうことがあります。このビュークロップ機能は、ビューに表示されているデータのみを抽出する機能で、レンダリングデータの削減を行うことができます。
その他、これまで非構造格子(UCD)のみに対応していた既存のクロップ機能(crop_orthosliceやcrop_area_boxなど)を拡張し、構造格子(Field)にも対応いたします。
多数の離散点を点でレンダリングする機能です。前バージョンでは、等値面や外形面のポイントレンダリングに対応しました。バージョン8.1では、離散点を点で表示するとともに、そのデータの集まり具合(密度勾配)から法線を計算し、点をレンダリングする機能を追加いたします。 多数の点がどのように分布しているかの概観を知ることができます。
ボリュームレンダリングは、データの現象把握に有効とされております。大規模データの可視化においては、面(ポリゴン)を生成する方法に比べてメモリや計算量で効果的な場合があります。正規直交格子(uniform型)以外のデータでもボリュームレンダリングを行えるように、データを補間するフィルター・モジュールを追加いたします。
Read_UCDモジュールに、もともとのファイルに出力されている節点番号や要素番号をノードやセルデータとして保持いたします(保持するかどうかを選択できます)。以降のモジュールで、通常のノードデータやセルデータ同様、色付けはもちろん、ピック機能と組み合わせることによりその節点番号や要素番号を知ることができます。
UCDファイルに記述された材料番号によるデータ抽出を行います。
入力された6成分のテンソル値から、主応力(最大、中間、最小)、ミーゼス応力、主応力ベクトルの計算を行います。
主応力ベクトルをグリフ形状で表示いたします。圧縮、引っ張り、最大、中間、最小のそれぞれのオンオフが可能です。
流線に対して、その長さや開始位置などによる色づけができます。
パーティクルトレース時に、粒子の軌跡の長さ調整を行うことができるようになります。また、時系列流跡線の軌跡表示も可能となります。
等値面の結果に対して、ガウス曲率など、面の曲率データを算出いたします。
離散点に対して空間的な間引きを行います。