基礎からわかる!高分子材料のシミュレーション入門セミナー〜粘弾性の力学モデル、測定方法、材料パラメータの同定まで〜
樹脂やゴム材料などの高分子材料は、自動車部品や電子機器、スポーツ用品など多種多様な製品に利用されています。
そのため設計現場でも、高分子材料のシミュレーションへのニーズは多くありますが、高分子材料の「クリープ」や「応力緩和」を表現するには「粘弾性の材料モデル」を扱う必要があり、力学モデルや測定の知識が求められます。
そこで本セミナーでは、佐賀大学准教授の只野裕一先生を講師にお招きし、粘弾性材料の力学モデルについて、基礎から丁寧に解説いただきます。
また測定に関しては、樹脂の試験にノウハウをもつ三井化学分析センターの笹倉真一様より、粘弾性測定の簡単な原理や測定手法の種類と選び方、測定上の注意点などについてご紹介いただきます。
これから高分子材料のシミュレーションを始めたい方や、粘弾性材料モデルの扱いにお悩みの方に是非お勧めしたい内容です。
皆様のご参加を心よりお待ち申し上げております。
日程・お申し込み
参加ご希望の日程をクリックしてください。申し込みフォームが表示されます。
開催地 | 日程 | 受付状況 |
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東京 | 2014/02/06(木) | ![]() |
大阪 | 2014/01/30(木) | ![]() |
名古屋 | 2014/01/23(木) | ![]() |
※参加お申し込みの受付は終了しました。
開催概要
東京会場 | 大阪会場 | 名古屋会場 | |
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開催会場 | アキバプラザ 6F セミナールーム1 [地図] |
新大阪丸ビル別館 3F 3-5号室 [地図] |
ウインクあいち 13F 1302号室 [地図] |
定員 | 90名 | 40名 | 30名 |
開催時間 | 13:30〜17:00 (受付開始 13:00) | ||
対象 | 今後、高分子材料のシミュレーションに取り組まれたい方 粘弾性材料の解析に対する理解を深めたい方 |
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受講料 | 無料(事前登録制) |
タイムテーブル
時間 | 内容 |
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13:30〜13:35 | ご挨拶 |
13:35〜15:05 | 基調講演
資料請求
粘弾性モデルの概要 佐賀大学大学院工学系研究科 准教授 只野裕一 様 |
15:05〜15:15 | 休憩 |
15:15〜16:15 |
資料請求
高分子における粘弾性の測定方法 株式会社三井化学分析センター 材料物性研究部 物性試験グループ 粘弾性・溶融物性PT リーダー 笹倉真一 様 |
16:15〜16:20 | 休憩 |
16:20〜16:50 |
資料請求
Ansysにおける粘弾性材料の紹介 サイバネットシステム株式会社 佐々木 |
16:50〜17:00 | 質疑応答・アンケート記入 |
講演内容詳細
資料請求 基調講演粘弾性モデルの概要
佐賀大学大学院工学系研究科 准教授 只野裕一 様

佐賀大学准教授
只野裕一 先生
高分子材料をはじめとするいくつかの固体材料の変形においては、固体の代表的な材料挙動である弾性に加え、流体的な挙動である粘性も考慮した、粘弾性モデルを考える必要があります。
粘弾性モデルのエッセンスは、応力がひずみ速度に依存することをいかにモデル化するか、ということにあります。最も基本的な粘弾性モデルとして、線形粘性モデルと弾性を組み合わせた線形粘弾性モデルが挙げられ、古典的なモデルながら弾性モデルと粘性モデルの組み合わせ方によって種々の時間依存変形を表現することが可能です。
本講義では、「力学モデル」としての粘弾性モデルを理解することを目的とし、線形粘弾性モデルを中心にその考え方を概説します。
講演者プロフィール
2002年 九州大学大学院工学研究院化学工学部門 助手
2005年 慶應義塾大学理工学部機械工学科 助手
2007年 慶應義塾大学理工学部機械工学科 助教
2008年 佐賀大学理工学部機械システム工学科 准教授
2010年 佐賀大学大学院工学系研究科機械システム工学専攻 准教授
(2012年より弊社CAEユニバーシティにてFEMのための非線形材料講座、2013年より同FEM実験室の講師をご担当いただく。)
- 非線形有限要素法における解析精度に関する研究
- 結晶塑性論に基づく多結晶金属材料のマルチスケール解析に関する研究
- 数値解析による延性金属材料の成形限界予測に関する研究
研究室ホームページ
http://www.me.saga-u.ac.jp/sentan/
資料請求 高分子における粘弾性の測定方法
株式会社三井化学分析センター 材料物性研究部 物性試験グループ
粘弾性・溶融物性PT リーダー 笹倉真一 様
粘弾性測定からは、高分子材料の変形に対する応答を観測するだけでなく、高次構造の解析や熱特性の把握、さらには長期物性の予測などが可能です。各種専門書などでは粘弾性に関する理論や解析に関して述べられたものは多いのですが、実際の測定方法について知る機会は少ないのが実状です。
今回の講演では、粘弾性測定の簡単な原理から、測定手法の種類や選び方、測定上の注意点などについて概説し、実際の測定例や得られるデータの見方、解析法等について紹介します。
資料請求 Ansysにおける粘弾性材料の紹介
サイバネットシステム株式会社 佐々木
粘弾性材料モデルは、高分子材料で良くみられる応力緩和やクリープ挙動を表現する材料モデルです。
Ansysの開発元であるANSYS, Inc.はこの分野の機能強化を積極的に進めており、例えばR14.0では時刻暦応答解析、R15.0では周波数応答解析が、Ansysの統合操作環境「Ansys Workbench」で利用可能になっています。
そこで今回は、「材料モデル」「材料物性値を同定するカーブフィット」など、粘弾性材料の解析を行う上で重要となるAnsysの機能や、解析事例をご紹介いたします。
また、近年ニーズが増加している「強化繊維複合材料」の事例として、Multiscale.Simを用いた異方性の粘弾性材料もご紹介します。