11月6日(名古屋)、11月8日(東京)で開催された「最適設計のためのソリューションセミナー2013」は、昨年に引き続き本年も自動車業界を中心としたユーザー事例とソリューションにフォーカスした内容で、多数の方にお越しいただき好評のうちに終了いたしました。
近年、自動車の設計開発の現場では開発期間の短縮や品質の更なる向上が求められており、その要求に応えるべくシミュレーションや最適化のニーズにも変革が始まっております。具体的には、手戻りの削減や試作回数の低減を目指すべく1D-CAEへの取り組み、また単一領域から複雑な複合領域問題に対する最適設計への取組みが着実に進みつつあります。
本セミナーでは、基調講演として、東京会場では香川大学 荒川 雅生 教授を、名古屋会場では、京都大学 西脇 眞二 教授をお迎えし、最新の最適化技術を具体的な設計への適応事例と合わせて紹介いただきました。
また、アドヴィックス様とトヨタ自動車様からは、開発効率化の実現に向けて「最適設計支援ツールOptimus」を使用して、最適化問題に取り組んだ事例を発表いただきました。
さらにセミナー終了後には発表者や参加者の皆様と懇親会を行いました。ご来場者同士や講師との情報交換の場として、またOptimusユーザー様と弊社スタッフとのコミュニケーション深化の場としてご歓談いただきました。
本セミナー資料、および過去のセミナー資料やOptimus関連資料をダウンロードできます。閲覧にはお申し込みが必要になります。入力・送信完了後、近日中に弊社からダウンロード方法をご連絡します。
名古屋 | 東京 | |
日程 | 2013年11月6日(水) | 2013年11月8日(金) |
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会場 | ミッドランドホール (名古屋駅前) [MAP] |
東京コンファレンスセンター 品川 (品川駅前) [MAP] |
主催 | サイバネットシステム株式会社 | |
対象 | ・自動車関連の研究開発に従事されている方 ・最適化を業務で取り組んでいる、もしくはこれから取り組まれる方。 ・CAEを用いた設計プロセスの効率化を図りたい方。 ※最適化の知識が無い方でもご参加いただけます。 ※ハードウェア/ソフトウェアベンダー様、および個人でのお申込みのお客様はご参加をお断りする場合がございます。予めご了承ください。 |
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定員 | 50名 | 100名 |
参加費 | 無料 |
時間 | 名古屋(11/6) | 東京(11/8) |
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13:00-13:10 | 開会の挨拶 | |
13:10-14:10 | 基調講演 [名古屋] 構造最適設計技術による新しい機能をもつ製品、材料の構造創成
京都大学大学院 工学研究科 |
基調講演 [東京] 多目的サロゲート最適化の現状と事例紹介
香川大学工学部 |
14:10-14:45 | サイバネット講演 本当に最適化なんてできるの? −マルチドメインソリューションの試み−
サイバネットシステム株式会社 |
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14:45-14:55 | 展示紹介 | |
14:55-15:15 | 休憩 | |
15:15-15:50 | ユーザー講演 解析の定型作業自動化による工数削減
株式会社アドヴィックス |
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15:50-16:25 | サイバネット講演 モータの複合領域解析
サイバネットシステム株式会社 |
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16:25-16:35 | 休憩 | |
16:35-17:10 | ユーザー講演 ブレーキディスクの温度抑制に対するOptimusの適用検討
トヨタ自動車株式会社 |
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17:10-17:15 | 閉会の挨拶 | |
17:15-17:35 | 休憩・移動 | |
17:35-18:45 | 懇親会 |
※講演内容は、予告なく変更される場合があります。予めご了承下さい。
※懇親会・情報交換会は本セミナーにご参加の全員の皆様がご参加いただけます。
京都大学大学院 工学研究科 機械理工学専攻
教授 西脇 眞二 氏
構造最適設計法を大別すれば、寸法最適化、形状最適化、トポロジー最適化に分類される。この中で、トポロジー最適化は、構造の形状と穴の数の増減などの形態の変更を可能とする最も自由度の高い方法で、構造の性能を大幅に向上できるだけでなく、新しい機能をもつ構造の創成にも利用できる。 本講演では、まずトポロジー最適化の基本的な考え方を説明するとともに、構造設計への適用事例を示す。併せて、新しい機能をもつ電磁波デバイス、材料の構造創成設計に適用した事例等も紹介する。
香川大学工学部
教授 荒川 雅生 氏
近年、クリーキングやRBFに代表されるガウス分布関数を基底関数とした近似最適化が盛んに研究されている。特に、クリーキングをベースとしたEGOという方法が発表されてから、この方法があたかも大局解を導き出す方法であるとされ、研究がより盛んになっている。実際に、真の関数の非線形性がさほどでもない場合には、近似最適化といえども、ほぼ大局解の近傍に到達している。そのカギは、学習データを必要と思われる特徴的なものを選び追加していくことにあろう。これは、実は局所的な近似精度と大域的な近似精度を上げることと同じことであり、そのフレームワークのままに多目的最適化に適用できる。
本講演では、具体的な事例を上げながら解説していく。
サイバネットシステム株式会社
MDS推進センター マーケティングオフィサー 古井 佐土志
最適化ツールを使うと何でも簡単にできそうなイメージがありますが、本当にそうなのでしょうか?私たちの役割は、CAEの複合問題を少しでも実現可能なレベルに落とし込んでお客様にご提案することです。
本講演では、2年前に新設されたMDS推進センターにてご提案させて頂いている様々な事例の中からモデルリダクションによるモーター(1D-3D連成解析)の最適化にスポットを当ててお話させて頂きます。
株式会社アドヴィックス
研究開発部 解析技術室 池田 竜生 氏
開発効率を向上させるために、ブレーキ部品に使用されるシール部材の設計ではCAEが使用されている。しかしながら、使われ方に応じた最適な形状を探すために膨大な数の定型化された解析を行っており、多くの解析工数が必要であった。そこで、Optimusを活用して一連の定型作業を自動化すると共に最適化計算を行うことで、効率的に最適な形状の探索が可能になった。
サイバネットシステム株式会社
システムCAE事業部 PIDO部 羽柴 実緒
従来、電磁場解析ツールによって検討されてきたモータ設計ですが、近年、電磁力による振動・騒音対策も構造解析(音響解析)ツールと連成させたシミュレーションにて検討されています。本セッションでは、モータの効率化を図りつつ、振動も考慮した最適化の事例をご紹介します。
トヨタ自動車株式会社
車両技術開発部 車両統合技術開発室 主任 岡崎 主税 氏
我々は設計企画初期段階での適用を想定し、基本的な熱伝導方程式に基づくディスクブレーキの温度予測モデルの構築と運用をMaple/MapleSimを用いて実施してきた。
今回は、構築したモデルに基づき、ブレーキパッド形状や材料特性の最適化をOptimusを用いて実施したので、その結果と今後の方向性について報告する。
本セミナー資料、および過去のセミナー資料やOptimus関連資料をダウンロードできます。閲覧にはお申し込みが必要になります。入力・送信完了後、近日中に弊社からダウンロード方法をご連絡します。
最適化に興味はあるが何から始めて良いかわからないという方や最適化について1から学びたいという方向けに、特定のソフトウェアに偏らない、最適化の一般的な基礎知識を分かりやすく学び、演習問題を通して実際に最適化を体験していただきます。
これまで最適化に関して抱いていた、たくさんの疑問を解決し、最適化をもっと身近に感じていただくためのセミナーです。
本セミナーでご紹介いたしましたOptimusの無償評価版を用意しています。セミナー聴講だけではわからない操作性をなどをご体験いただき、実課題へ適応検討などにお役立てください。評価期間中は技術サポートも無償でご提供させていただきます。
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