開発元インタビュー(2010年9月) Optical Research Associates社

(Optical Research Associates社は、2010年10月にSynopsys,Inc.グループとなりました。)

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CODE V、LightToolsの開発元であるORA社の社長George Bayz氏と、マーケティング & セールス担当副社長であるDavid Brown氏にORA社の今後の展望についてお話を伺いました。
ORA社の方は年に数回来日され、日本のユーザーの方もよくご存知だと思いますが、George氏は09年1月に新社長になられたところです。彼のヴィジョンをお伺いするのは良い機会かもしれません。


David Brown氏                George Bayz氏

インタビュー

最初に、ORA社についてお聞かせ頂けますか?

Optical Research Associates (ORA®)は、南カリフォルニアの光学産業に光学エンジニアリングサービスを提供する事を目的として、1963年にTom Harrisによって創立されました。TomとDarryl Gustafson(1965年、ORA入社)は、後にCODE V®として知られる、ズームレンズを最適化するための最初のプログラムを開発しました。1970年代初頭までに、CODE Vで設計業務を行うために多くの日本の光学エンジニアがORAを訪れました。時には、1年間分の設計ニーズを満たすためにORAで6週間業務を行われる方もいらっしゃいました。1975年、CODE Vを商品として販売開始しましたが、継続した開発の下、現在でも非常にアクティブでダイナミックな商品であると自負しています。ORAは引き続き、光学エンジニアリングサービスおよび世界のリーディング光学設計ソフトウェアパッケージであるCODE VとLightTools®を提供していきます。ソフトウェアの販売代理店の協力により、現在では25カ国以上の国のお客様にご利用頂いております。

社長になられて、ORA社をどのように導いていこうとお考えですか?

2009年1月、私はORAの代表取締役、最高経営責任者に任命されました。これは、私にとってORA社の業績を築く手助けができるエキサイティングな機会だと認識しています。ORAは非常に安定した企業で、高度なソリューションをお客様に提供するために投資できる財務資源があり、経験豊富な専門スタッフがいます。今年(2010年)、ORAは100%従業員所有会社となり、より優れた製品と、より良いカスタマーサービスを提供してもらうよう、各社員に業績に応じて報奨金を分配しています。ORAの従業員退職率は依然として極めて低く、最近の世界的不況の間でさえもスタッフのレベルが保たれています。我々が従事している産業、国、顧客は非常に多様で、世界的な顧客基盤は成長を続けています。この状況の中で私のORAでの役割は、主として以下であると考えます。

  • 会社の優れた安定性を維持し、強化すること。
  • 顧客にとって最も必要で価値のある光学エンジニアリングソフトフェアによるソリューションの提供に注力すること。具体的には、私自身を含むORAのスタッフがもっと顧客を訪問し、継続的な革新のためには、何を改良し、どのように顧客の将来的なニーズ、期待するニーズを満たすかを見出すこと。

私は、顧客のニーズを理解すること、そのニーズに対するソリューションをソフトウェアに実装すること、という2つの主要エリアにORAの財務資源と人的資源を投資するよう働きかけ、促進していきます。実際に、これらの目的を達成するために、2009年後半から2010年にかけて、活発かつ積極的に正社員と契約社員を雇用しています。ORAには既に世界で最も多くの光学専門知識を身に付けた開発スタッフがいますが、出来る限り速く優れた候補者を探し、さらに成長していきます。

ところでGeorgeさん自身、ORA社を良くご存知のようですね。バックグラウンドを教えてください。

ORA社との付き合いは、ORAの社外取締役になり、監査委員会の会長に就任した2000年から始まります。私のバックグラウンドには会社顧問弁護士としての経験と公認会計士としての経験が含まれます。またソフトウェア業界における25年以上の経験があり、その内、株式会社とベンチャー企業のCEOとしての経験が16年あります。私がこれらの会社で力を入れた事は企業の戦略、成長、そして製品の革新です。私はORAで働ける事を嬉しく思っており、これら全てのエリアで優れた会社にする自信があります。

ORA社の産業界やユーザーからの位置づけは何だとお考えですか?

産業界やユーザーの皆様から期待されている事は、CODE VとLightToolsの開発やサポートによって、お客様の問題がさらに速く、より正確に解決することであり、お客様の開発や業務を躍進させることです。そのために我々は、製品の成功にとって光学が重要であるアプリケーションの設計向けのソフトウェアを提供する事に注力しています。エンジニアが最適な製品を作り出しより速く市場に出す手助けをする事、光学技術の継続的な進展をサポートする事、技術生産性を上げる事によって製品開発コストを低減する事、設計の生産可能性を保証する事、等の目的に我々の製品が適う方法を常に探し続けています。

LightTools、CODE Vの今後の展望や競合との差別化について教えて下さい。

CODE Vでは, 最先端技術のモデリング、解析、最適化、公差解析機能を継続的に提供する事に尽力しています。これらは常に、そして引き続き、より短期間に、より良い光学設計を確実に作り出すCODE Vの主要な強みです。CODE Vで作り出す設計はしばしば、他のソフトウェアで作り出す設計よりも安く加工できます。例えば、CODE Vでは、簡単に非球面を光学設計に組み込み、最適化し、コスト効率良く構築するための機能に取り組んでいます。我々はまた、他のどのソフトウェアよりもCODE Vのビーム伝播解析をより正確に、効率的に、そして簡単に使えるように注力しています。最近は、正確な結果を達成するために少ないビームレットを使用する高度なビームレットベースのアルゴリズムと、最小入力で簡単に使用できる革新的なプリ解析機能の強力なコンビネーションを持つBSPをリリースしました。

照明は急速に発展している業界であり、LED照明やバックライトディスプレイ等、幅広い産業の革新的な照明光学系の設計に役立つソフトウェアに対するエンジニアの需要を満たすために、我々は継続してLightToolsの機能を強化しています。例えば、豊富なLEDライブラリ、完全なLEDモデルを素早く構築するためのユーティリティ、蛍光体を含む白色LEDをモデリングするための材質、効率的なLEDカップラを作成するための最適化可能なソリッドなど、LEDの設計に有効な多くの機能があります。我々のバックライトパターン最適化機能は、LCD、携帯電話のキーパッド、自動車の計器類などのバックライトパターンの自動設計を提供します。我々はまた、LightToolsの核となる設計機能の強化に取り組んでいます。これには、絶え間なく高速化されるコンピュータのスピードを最大限に活かす、より高速な光線追跡、システム性能をより簡単に解析する新しい可視化機能、特にカスタム光源の開発に重要な色解析や複雑な形状のための強力な設計機能が含まれます。

世界及び日本におけるビジネス展開などについても教えて下さい。

歴史的にORAのビジネスは米国と日本に注力してきました。そしてこれら2つの国は今なお我々の最大のマーケットです。最近の台湾、韓国、中国での光学産業の拡大も成長の原動力となっています。また、3年前にヨーロッパで新しい代理店と契約した事もあり、ヨーロッパでのビジネス成長も見られます。

最後に個人的にやられたいことや今後さらに力を入れたいことを教えて下さい。

ORAと関わってきた10年を通し、会社の完全性、安定性、顧客サービスへの献身に私はいつも感銘を受けています。先に述べたように、我々は最近、従業員が会社と顧客の成功のために働くインセンティブになるよう、つまり、会社と顧客の成功が従業員の利益となるよう100%従業員所有会社化を完了しました。これは、会社の創立者であるTom Harrisの長期目標であり、ORAのトップとしての初年度にこれを成し遂げられた事が大変嬉しいです。

ORAの目標は創立以来、不変です。簡単に使用でき、ユーザーにとって有効なソフトウェアを開発し、我々のアイディアと要求の最大の源である顧客に関心を向ける事です。そのために私は、ORAの業績を確立させる手助けとなるよう定期的に顧客に会い、顧客のビジネスニーズについて学び、ソフトウェアの質を強化し、迅速で継続的なソフトウェアの革新を促進するためにプログラムを発展させていきます。

どうもありがとうございました。
ORA社の方はこれまでも、頻繁に日本のユーザーを訪問していますが、George社長になられて、一層お客様の問題解決にフォーカスすると言う事が期待できますね。我々サイバネットのコーポレートスローガンである“つくる情熱を、支える情熱。”も、お客様の問題解決のお手伝いをしたいと言う想いをベースとしています。
ORAと共に我々もお客様のニーズについて、さらに学び、良いサービスを提供していきたいと思います。

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