ユーザーインタビュー 星和電機 株式会社 様

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今でも時々みかける薄暗い道路照明、オレンジ色をしたトンネルのあかり− 星和電機のつくるLED 照明により、こうした街のあかりは、明るく、高効率な、そして安全なあかりに変わりつつあります。星和電機の照明・制御機器は、産業用から道路・トンネルまで豊富な製品がラインアップされていますが、そのなかでも「安全で人と地球にやさしく」をテーマにした道路・トンネル照明は星和電機の得意分野のひとつです。

星和電機の道路・トンネル照明の設計開発に「照明設計解析ソフトウェア LightTools」が使われています。LightTools導入により、試作回数は従来の1/2〜1/3に、そして顧客へのデザイン提案にかかる時間は2、3週間から2、3日へと大幅に短縮されました。

今回のインタビューには星和電機株式会社 照明社 公共事業推進部 技術開発課 開発係 係長の古川 一茂様にご協力頂きました。(以下、敬称略)

インタビュー

まず最初に御社の概要について教えてください。

星和電機株式会社 古川 一茂様
古川 星和電機は昭和24年に国産初の防水・耐酸形蛍光灯器具を開発した会社としてスタートし、その後もトンネル照明など主に産業用の照明、電光表示板などを開発・販売してきました。高速道路や河川の表示システムなどを作っている「社会システム社」、私のいる「照明社」、LEDチップそのものを開発製造している「オプト社」など5つのカンパニーと「LED照明本部」「開発研究所」などの技術開発関連部門、その他、管理や法務などのバックオフィス系があります。技術者が比較的自由にのびのびと開発できる社風ですね。
古川 ええ、WEBを見ました。彼らはLED情報表示システムを作っていますが、私のいる「照明社」では、LED照明をつくっています。照明と言っても一般的にイメージされるようなオフィスや一般家庭用電球などではなくて、主に道路関連分野で使用されるLEDを光源とした照明器具の企画・提案・開発をしています。




星和電機様HPより
道路関連分野というと・・・?
古川 道路やトンネル内の照明などがイメージしやすいですね。これらは道路交通の安全性確保のために非常に重要な役割を果たす照明です。
道路やトンネルなどの照明設計は、一般的な照明設計と比較してどのような特徴があるのでしょうか?
古川 普通に家庭で使われるような照明は、それほど厳密な配光特性を求められるわけではありません。もちろん、道路照明と比較して、という意味ですが。道路照明などは公の場の安全に関わることなのでやはり基準がしっかりしています。この基準に記載される明るさや均斉度等をいかに効率的に満足させるかという点で配光の作り込みが複雑になってくるので、光学的な設計はより難しいと言えるでしょう。仕様はありますが、LED照明に関しては各社それぞれが工夫をこらして様々に提案しており、スペック自体はオリジナルです。お客様の意向、例えばコスト優先なのか、省エネが優先なのか、こうしたいろいろなご要望を聞き取って、それに沿ったベストな提案が出来るよう開発するわけです。
どのような流れで設計されているのですか?
古川 まずお客様のご要望事項を伺います。そこから商品イメージの構想を練り、提案書作成、そしてお客様への提案、これが通れば商品の仕様決定、商品開発―例えば光源、配光、構造検討などですね−その後、評価試験、組み立て、検査、出荷という流れになります。LEDはまだまだ新しい光源なのでこれまでと違う注意が必要なため、提案から現地評価まで、私はほぼ全てにからんでいます。
いかにお客様のご要望にあったLED照明を提案できるか、それが競合他社に勝つ決め手になるんですね。
要求されるのは「ヒヤリング能力」と「提案力」でしょうか
古川 そうですね。それと、やはり細かなお客様の要望にも応えられるよう「小回りがきく」こと、そして「要望ヒヤリングから提案までのスピード」なども重要な要素だと思います。
今回、LightTools を導入頂いたのも、シミュレーション活用で設計期間を短縮し、提案のスピードをあげるということが目的だったのでしょうか?
古川

設計が難しい
道路関連分野の照明
それも理由のひとつですね。でもそれだけではありません。
実は照明解析ソフトの導入はLightTools が初めてではないのです。もう10年くらい前から別のあるソフトを導入していたのですが、非常に使いにくくほとんど使われていませんでした。でも、やはり、もっときちんと解析をした上で設計しないといかんという話になって。LEDが照明用光源として使われるようになってきて、LED照明器具の具体化が急がれるようになってきたというのもひとつの要因です。また道路関連分野というのは配光性能に特徴をもたせたものが多く、さらにLEDという指向性の強い光を制御するには解析数の増加が必至だったこと、そんなことから照明設計、解析の効率化、高精度化を迫られていたのです。
導入済みの既存の照明解析ソフトウェアではそれが難しかったのですか?
古川 あまりに使いにくくて、まったく広まりませんでした。まずメニューが英語であること、あと画面構成がWindowsライクではなく、使い方が直感的にわかるようなソフトではなかったのです。DOSライクというか・・・。解析ソフトの専門家でさえ、チュートリアルを見ながらでないと全く使えない状態なのです。私もチャレンジしましたが、残念ながらとても使えませんでした。そこで前から名前を知っていたLightTools を試してみることにしたのです。それまでもサイバネットさんに説明頂いたりしたことはあったんですが、なかなかタイミングがあわなくてね。購入には至っていませんでした。
本格的に検討に入られた最初は、まずデモをお見せしたんですよね。
古川 そうです。そこで機能や操作性、拡張性などについて説明を受けました。でも、やはり聞いただけでは分からない、ということで入門セミナーに参加して、自分でソフトウェアにさわって操作性や実際の解析速度を体験してみることにしました。さらにセミナー後には、導入検討を前提にトライアル利用をお勧め頂き、実際に会社で使ってみることにしたのです。このときには本当に役に立つのか確認するために実製品の設計・解析に利用してみました。
トライアルの期間だけで、すぐに本当の設計業務に使えたのですか?

トライアル利用時に設計した
LEDトンネル灯
古川 ええ。こちらの写真がそのとき検討した光学系で設計されたトンネル照明器具です。配光形状は複雑ではないのですが路面への照明効率を最大限に確保する反射板を具体化しました。こちらは既にお客様に納入済みですよ!
おお、こちらですか…実際の製品を見ると、「自分たちが扱っているソフトが社会の役にたっている!」という感動がありますね。嬉しいです。
…ちなみにLightTools に乗換えを決められたポイントはどんなところだったのでしょうか。
古川 いくつかあります。まず、「使いやすいこと」「操作性」ですね。メニューが日本語だとやはり使いやすいです。また、同じことかもしれませんが、「すぐに使えること」「業務での立ち上げやすさ」です。これまで使っていたソフトは頑張っても全然使えなかったので。買った以上はちゃんと使わないといけなかったんですけどね(笑)。
それと、設計に使っている3D CAD とのインターフェースもポイントでした。LEDを光源とする照明器具って、組み込むモジュール数が多いんですよ。それぞれのモジュールレイアウト、付加するレンズ、リフレクタなど、照明解析に関する設定項目がこれまでの照明器具より多いのです。でも、LightTools ならCADとの連携がスムーズなのでより効率的にシミュレーションを行えると思いました。 もちろん解析精度も重要です。数種類の器具で、シミュレーションデータと実測値の比較もしました。LightToolsと3D CAD を組み合わせて配光シミュレーションをし、それから試作して配光試験機にて取得した配光データとの比較をしてみたのです。結果、数字に大きな差はなく、精度も満足がいくものでした。このときのデータをここでお見せできないのは残念ですが・・・。器具効率とか配光形状も近いところが出ていますよ。
ほっとしました(笑)。LightTools 導入後の効果はいかがでしょうか?
古川 先ほど申し上げたように解析精度が高いので、試作前のシミュレーションのみの段階で、お客さまに技術提案できるようになりました。これまでは試作機器が完成後に実測して調整して提案という形で数週間かかりましたが、今では3Dの作りこみで1〜2日、シミュレーションは1日、つまり数日でお客様への提案が可能です。このスピードが競合優位性にもつながっています。
また、試作回数も従来に比べてかなり減っています。感覚的ですがこれまで2〜3回試作していたのが1回ですむという感じです。
この下期だけで7種類くらいのLED照明カスタムデザインをしました。中には2週間くらいで作りこまないとならないものもあったのですが、これもLightTools があったからこそ出来たと思っています。
ありがとうございます!業務の効率化という面でもお役に立てているということですね!
古川 そうですね。解析速度も速いし。照明器具レベルなら100万から200万の光線本数で解析しますが、タバコ1本吸ってもどってくる間にシミュレーション出来ているという感じですから。
でもね、困ったことになかなか残業時間は減らないんです(笑)。
え、そうなんですか?!
古川 ええ。これは私自身の問題なんですが。これまでは試作で「ここをもうちょっと直したい!」ということがあってもあきらめなければならなかったのですが、すぐにシミュレーションできるので「あと1mm、あと1°・・・」みたいな感じでこだわりが出てきてしまって、ついつい時間をかけてしまう(笑)。それで、結果としては当然精度の高い、いいものが出来ているんですけどね。ある程度自制しないと・・・。
上司の方に怒られる?
古川 それはないですので大丈夫です(笑)
今考えていることとしては、今後はもっと複雑な配光検討をしていきたいなと。LightToolsを使えば目標とする配光特性の具体化が可能になると期待しています。LightToolsって最適化機能がありますよね。あれ、まだ使ったことがないのですが、今後は最適化機能も活用していきたいと思っています。
LightToolsは役に立つモジュールが意外にたくさんありますから、是非お使い下さい。
古川 ありがとうございます。マニュアルも充実しているしね。僕は利用したことないんですが、他のスタッフがサポートも利用させて頂いているようです。レスポンスタイムにも回答内容にも、特に問題ないと言っていました。 あ、そうだ。LightTools でLEDデバイス用の蛍光体解析もできるんですよね?
はい。
古川 私自身はしないと思うんですが、ウチは社内でLEDもその蛍光体も作っているので、こうしたものを作っている他の部署でも役に立つと思っています。せっかくだから社内で広めたいと思っているんですが、サイバネットさんで何かお手伝いしてくれます?
もちろんです!社内でいろいろな部署の方にお声かけ頂いて、オンサイトでのご紹介をするとか。
社会システム社さんのほうでお使い頂いている測定機のご紹介も一緒にどうですか?
古川 是非お願いします。あと、リクエストというほどのものでもないのですが、LightTools に標準でついているサンプルライブラリに道路関連分野の照明器具モデルなどを追加いただければ、新人教育に使えそうな気がします。新人の教育ってなかなか一朝一夕ではできないですからね。あ、こうしたツールを利用して設計データを溜めていけば、技術の伝承にも役に立ちますね。比較的経験が少ない開発者でも、成果が残せるようになると嬉しいですね。
サイバネットさんもご存知のように、今、LED照明への関心はすごく高まっています。LEDデバイスそのものも自社で作っているというメリットを生かして、そしてお客様のビジネスのスピードについていくというより、ウチの提案力でお客様のビジネスを前進させるくらいの勢いで、今後LED照明の拡販を実現できればと思っています。
LightToolsがそのために少しでもお役に立てるよう、弊社も頑張ります!
今日は本当にありがとうございました。

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