いまさらきけない光学計算第4回:点像分布関数の計算

この記事の内容

2-3: 波の重ね合わせ(2つの波源)

今、次のように2つの離れた波源から、同じタイミング(初期位相が同じ)で、同じ波長の波が発生している場合を考えて見ましょう。(時間を止めて考えます。)

観測点で観測される振幅は、その和として以下の式で表されます。

わざとらしいですが、簡単な数値を当てはめて計算して見ましょう。
例えば、波長=5[mm]、振幅A = 10[mm]、X1=12[mm], X2=13[mm]としてみます。
この場合、電卓でなどで計算すると、それぞれ

となります。
従って、観測点における振幅は -0.489821+0.452143 = -0.037678 となります。打ち消し合う(=互いに弱めあう)ことがわかります。
これが、「時間を止めて」計算した一瞬の振幅です。
実際には、時間を止めることは出来ませんね。では、ヤングの干渉実験などで現れる「縞」模様は何なのでしょうか・・・?
縞模様として現れるのは、「強度」です。光の強度は、振幅の2乗として与えられます。しかも、我々が目にする事ができるのは、「時間的に平均した強度」、です。

干渉縞として観測できるものは?

われわれが実際に観測できるものは、「時間的に平均した強度」です。強度は振幅の2乗として表され、更に時間平均を取ることで実際に観測される縞模様を見積もることが出来ます。実際に、式を追って計算してみましょう。

今まで使用してきた式。時間を無視しています。
これに時間を加えると、次のようになります。
(ωは、光の角速度です)
ここで、更にと置くと、

と書き換えることが出来ます。ちなみに、kは波数と呼ばれています。
ここで、再び以下のケースを考えてみます。波源1、波源2からは、同位相で光が放たれています。

すると、観測点(赤点)で観測される振幅は次のようになります。

これが、観測点で合成された振幅です。見やすくするため、Aaddとおきます。 すると、強度(Iaddとします)は振幅の2乗で与えられるため、Aadd2 ですから、次のように書けます。

ここから強度を求めると、

(時刻tにおける瞬間的な強度) これをがんばって計算すると、

さらに倍角になおすと・・・(しんどい・・・)

となります。 我々が観察できるのは、時間を止めた一瞬の強度ではなく、ある程度の時間に渡る平均を取ったものです。即ち、1秒、2秒少など、我々が感じ取ることが出来る時間の長さで平均して現れる強度です。従って、三角関数の周期性を考慮し、このIaddの1周期分(仮にTとします)の平均をとると

が求まります。
最後のコサインを含む部分が干渉縞の濃淡に関与していそうな感じがしますね。
さて、CODE Vのマクロ言語を用いてこの式を記述し、伝搬距離を変えて計算をしてみました。

計算条件とその結果は以下の通りです。
2つの点光源を含む平面上における計算です。2点光源をスリットとみなすと、ヤングの干渉実験(スリット2つから光が広がる・・)に相当します。

なんとなく、回折光が干渉し、強度分布が現れるイメージはつかめましたか?

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