いまさらきけない光学計算第4回:点像分布関数の計算

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1-2: 理想波面と実際の波面

理想的な波面とは、像面上の1点を中心としてここへ向かう球面波のことです。
下図のようなイメージです。

これに対し、実際の波面は、光学系の内部を通過する際に、レンズを通過する角度や位置に応じて主光線(絞りの中心を通過する光線)に対して正負の光路差が生じます。これが波面収差です。実際の光学系では多少なりとも波面収差が生じるため、像面上の「ほぼ」同じ範囲に集まりますが、完全な1点には収束しません。下図のようなイメージです。

このように、光学系から飛び出してくる波面の光路差を考慮し、集光点付近の強度分布を計算したものが点像分布関数です。そして不思議なことに、射出瞳上全域にわたる光路差をフーリエ変換すると、像面上の点像分布関数が求まります。一体なぜでしょうか?

1-3: フーリエ変換のおさらい

射出瞳上の振幅(位相を考慮します)をフーリエ変換すると、像面上の点像分布関数の「振幅」が求まります。この振幅を2乗すると、点像分布関数の「強度」が求まります。この点は、後述するとして、まずはフーリエ変換を復習してみましょう。

さて、まずはフーリエ変換の式のかたちを見てみましょう。
(注)フーリエ変換を定義する式には、いくつかバリエーションがあります。

(i は虚数単位、)
この式を読んでみると
「ある関数f(x)があり、これにexp(2πiξx)を掛け、積分します。すると、「ξ」の関数としてF(ξ)が出てきます。このF(ξ)がf(x)のフーリエ変換後の姿です。」
つまり、f(x)をフーリエ変換するとは、f(x)にexp(2πiξx)を掛けてxで積分し、F(ξ)を求める、ということに相当します。どのような意味があるのでしょうか? これ以降の章で、説明します。

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