コンセプト

設計環境のシステム化における課題

近年、製造業界では設計環境のシステム化が加速しており様々なシステム導入が行われています。その目的は、TAT(ターン・アラウンド・タイム)の短縮が求められていることに他なりません。その中で、電子機器設計部門のシステム化は、一部の大手企業を除き機構設計や資材/購買部門と比べ遅れていると言われております。その結果として、代表的なものとして下記の問題が発生しております。

  • 全社的なシステム導入検討の際に、電気・電子設計部門は別扱いされた
  • 機構部門主体で導入されたPLM/PDMを電気部門で流用している
  • 電気部門に特化したシステムではないため使い勝手が悪い
  • 作業権限が与えられていないため効率が悪い

問題の背景

設計環境のシステム化における問題の背景として、どのようなことが考えられるでしょうか?

一般的なPDM/PLMのコンセプトは製品のライフサイクル全体を管理し、設計意図・コスト情報・売価等の情報を共有/伝達するためにあります。しかし、近年は製品開発業務の管理ツールとして導入されるケースが増加しています。

上記の場合の多くはTAT短縮/コスト削減を実現するために、「コンカレント開発」を実現し、様々な情報をフィードバックする仕組みを設計者に提供するためのものです。ただしこれらはデジタルモックアップ技術をはじめとする3DCADデータベースとして考えられているため、2Dデータが主流である電子回路/基板設計部門は、上記のコンセプトに合わないため、管理対象外とされることがあります。

電子部品は機構部品に比べライフサイクルが短く・変更が頻繁におきています。そのため、型番変更や生産中止等の改訂履歴の確認作業が煩雑に行われています。 その中で、電子部品の管理は、量産品の基板と基板に搭載される部品情報のみが管理され、回路/基板CADのライブラリや電子部品のスペック情報は、管理対象外となっているのです。

サイバネットシステムでは、上記の課題を抱えているお客様やこれからシステム導入によって電気・電子部門の効率化を検討されているお客様の課題を解決するためのITシステムとして、M-SeeCの導入を推進しております。