内臓脂肪症候群(メタボリックシンドローム)とは、内臓脂肪がたまるタイプの肥満に加え、高血糖、高血圧または高脂血症のいずれかを2つ以上合併した状態を指します。
この条件を満たすと、動脈硬化性疾患の発生リスクが、相乗的に高まることが知られています。
厚生労働省による平成16年の、国民健康・栄養調査結果では、40〜74歳の男性の2人に1人がメタボリックシンドロームもしくはその予備群であり、その総数は男女併せて約1960万人に及ぶと報告されています。
増え続ける医療費の抑制のためには、死因の約3割を占める心臓病や脳卒中の予防対策が重要であることから、今、メタボリックシンドロームの早期発見が注目されています。
2005年4月の日本内科学会総会にて発表された、日本のメタボリックシンドロームの診断基準には、次の記述があります。
下図は、両者ほぼ同じウエスト長でありながら、内臓脂肪面積が3倍以上も異なる例です。
外観からはわからない違いを定量化することが必要です。
つまり、内臓脂肪の付きかたには個人差が大きく、ウエスト長からだけでは、その量を正確に推定することは極めて難しいことがわかります。