制御というと難しい感じがしますが、日常の様々なところで実際に使われています。
例えば、自動車の燃費が良いのは、制御の賜物です。最近話題になることの多いハイブリッド車は、エンジンとモータをいかにバランスよく協調させて、燃費というよりはエネルギー消費を抑えることが行われています。テレビ、エアコン、冷蔵庫などの省エネにも制御が役立っています。
このように身近に使われている制御ですが、理論から見ると、古典制御と現代制御に分けることができます。
古典制御の代表例が、PID制御です。実機についての豊富な経験がある場合には、PIDコントローラの調整による実際の挙動から、最も適したパラメータを決定することができます。古典制御と呼ばれてはいますが、PID制御は今でも広く使われています。
一方、最適レギュレータ、ロバスト制御などのような現代制御理論に基づく制御も使われています。理論的には、少々難解な部分もありますが、安定な制御ゲインを得ることができます。
制御設計においては、制御対象(プラント)のモデル化が重要です。「プラントのモデルさえあれば、制御設計ツールを使ってどんなものでも制御できる」と言われることもあります。
逆説的ですが、制御設計ツールが進化し実用的なレベルにまで達しているため、プラントモデルが見直され、プラントモデルの重要性が高まっています。MapleSimでは、プラントのモデリングを行い制御設計に活用することができます。
モデルベース開発による制御系設計の流れ
合わせて、MATLAB/Simulinkの実装環境と組み合わせた、モデルの実機検証環境としての導入事例も増えています。MATLAB/Simulinkで作成した制御モデルをハードウェアへ実装し、実機検証を行うことで、制御モデルの検証やパラメータ調整が可能であり、モデルベース開発による制御系設計を実現することができます。
モデルベース開発によるコントローラの調整プロセスの1コマ
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