講演概要

サイバネット 30周年 記念講演

SKYACTIVエンジン開発

マツダ株式会社
常務執行役員  人見 光夫 氏

1990年代のバブル崩壊に伴いマツダの経営は危機に瀕し、フォードの傘下に入ることで生き延びることができた。しかしフォードとのジョイントプログラムで先行開発の人員が大幅に削減され、将来の燃費規制等への対応などが困難な状態に追い込まれた。わずかに残った先行開発のメンバーと計算解析グループのメンバーで、マツダ流の選択と集中「技術の究極の姿を描き制御因子を定める」「CAE能力を駆使した開発への変革」を目指して組織改革を実行し今のSKYACTIVエンジン実現へと結びついた。この開発を通して人の後追いで満足していた技術者が世界一を目指すということに向き合うようになり、さらにCAEの活用が定着し、今後のモデルベース開発に向けての意識面での土台作りにもなっている。加えて、今後内燃機関でどこまで行こうとしているか、そしてモデルベース開発によって何を実現したいかに対する思いなどを述べる。

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特別講演

Hondaエンジン開発の目指すモデルベース開発

株式会社本田技術研究所
四輪R&Dセンター 第3技術開発室第2ブロック
主任研究員  足立 秀幸 氏

環境やエネルギーに関する課題は時代により変化し、CO2削減に各国、厳しい燃費規制が導入され、およそ年率4%の燃費改善が必要である。このため、自動車会社は技術革新が求められ、同時に短期間に手戻りの少ない開発を実現するスピードが強力なライバルとの競争にたいへん重要である。Hondaは2008年からモデルベース開発に着手し高効率で再利用可能な開発スタイルの定着を目指してきた。世界トップクラスの環境性能とHondaらしい運転の楽しさをさらに高次元で両立させた次世代革新技術「EARTH DREAMS TECHNOLOGY」を適用したエンジンの開発に於いて取組んできたモデルベース開発と今後の目指す方向について紹介する。

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組織が変革期を乗り越えるために
〜モデルベース開発黎明期のふりかえりからの学び〜

株式会社デンソー
技術開発センター デジタル・エンジニアリング室
室長  鈴木 万治 氏

1996年、それまで、自然言語で記述していた当社の制御仕様開発が大きく変化した。制御アルゴリズムを、制御モデルとして記述し、モデルをフルに活用する「モデルベース制御開発」の時代への扉が開いたのである。従来の紙と言語による仕様開発から、実行可能な制御モデルを用いた仕様開発への移行期、言わば、モデルベース開発の黎明期には、技術的な課題に加え、組織的な課題など、変革期に乗り越えなければならない数々のハードルがあった。そこでの学びは、今後、新たに訪れる変化への対応にも適用できる。今回、当社におけるモデルベース開発への着手から、展開までのシナリオを振り返り、肝となるポイントと成功要因を整理してみた。また、急速に規模が拡大する製品開発のための競争力となりうる新たな技術トレンドについても言及したい。

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言語処理と数理処理の接合による新AI時代に向けて

国立情報学研究所
情報社会相関研究系
教授  新井 紀子 氏

ビッグデータと機械学習の次のAI研究開発のターゲットとして、世界的に「AI for Exam」(試験問題をベンチマークとしたAIプロジェクト)が盛んに行なわれている。その中で、もっとも早く立ち上がったプロジェクトが国立情報学研究所が推進する「ロボットは東大に入れるか」(通称:東ロボ)である。東ロボの最大の特徴は、深い言語処理と数理処理を接合することによって数学や物理の問題にアプローチする手法である。これは、計算機が最も得意とする数理処理を自然言語をインプットとして動作させる可能性を拓く技術だといえる。東ロボでは、2013年には、大手予備校の東大数学模試において偏差値約60を達成した。本講演では2015年度の最新の成果を報告するとともに、大学入試を突破するAIが到来する未来について議論したい。

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1DCAEが拓くものづくりの新しい世界

東京大学
大学院工学系研究科
特任研究員  大富 浩一 氏

日本のものづくりは目標が明確であった20世紀後半の時代を経て21世紀の多様性の時代に移行し、その実力が十分に発揮できなくなっている。仕様に沿ってものづくりを行うことは得意だが、自ら仕様を書くことには慣れていないからである。そこで、ものづくりを行うにあたっての考え方、手法として1DCAEを提案している。1DCAEの考え方、具体例を紹介するとともに、今後の課題についても触れる。

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講演概要

フルビークル解析を用いた音振・運転性・乗り心地性能の統合設計技術

日産自動車株式会社
パワートレイン性能開発部 パワートレイン音振性能開発グループ
課長補佐  佐藤 裕介 氏

日産パワートレインの基幹フルビークル解析ツールであるFDV(Functional Digital Vehicle)を発展させ、音振・運転性・乗り心地性能の統合解析技術を構築し、さらに、多目的最適化を行い、トレードオフ関係にあったこれらの性能向上を実現するエンジンマウントシステムを見出したので、その事例を紹介する。具体的に、統合解析技術の構築では、実験的に特性同定したドライブシャフトなどのコンポーネントのモデル化および、車体などの動縮退モデル化を行った。さらに、多目的最適化では、クラスター分析を用いた最適化手法を適用した。

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富士ソフトグループ、2020年に向けた車載分野の取組み

富士ソフト株式会社
執行役員 ASI事業部長  三木 誠一郎 氏

来るべき2020年、オリンピックYEARに向けて車載分野では、走行安全、自動運転などさまざまな取組みをされている。富士ソフトにおいても50周年を迎える年でもあり車載分野においてその基盤を支える技術として、AUTOSARをはじめとした取組みを進めている。その取組みを紹介すると共に、富士ソフトグループとしてのシナジーをご紹介する。

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火力発電システム設計におけるシミュレーション技術開発

株式会社 東芝 電力システム社
プラントシステム技術主査  白川 昌和 氏

火力発電プラントは、サイトごとにシステム要求仕様が異なる大規模なインデント製品(受注生産品)である。2011年3月の東日本大震災以降、電力確保と安定供給の社会的要請に対して、システム・シミュレーション技術が工期短縮や高信頼性確保のために果たした役割は大きい。本講演では、火力発電システムの設計エンジニアリングにおけるシミュレーション技術開発の取り組みとMapleSimの活用事例について述べる。

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イータスのX-in-the-Loopソリューション

イータス株式会社
バーチャライゼーション推進室
室長  島崎 喜成 氏

近年の自動車システムの複雑化により、内製および外部リソースのコストが急激に増大しています。開発フェーズ後半で不具合を発見・修正した場合のトータルコストは莫大ですが、早期にその作業を行うことで大幅なコスト削減が期待できます。早期のテストを可能にする仮想化技術、およびXiL(X-in-the-Loop)についてご紹介します。

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“Virtual Test Driving”を活用したアプリケーション開発事例の紹介 〜 ADASとパワートレイン開発効率化〜

IPG Automotive株式会社
代表取締役社長  小林 祐範 氏

自動車業界でモデルベース開発(MBD)の普及が徐々に進んできている。ここでは、IPG Automotiveが推し進めるVirtual Test Drivingを活用したMBDアプローチの欧州での事例を中心に紹介する。主にADASとパワートレイン開発での活用事例にフォーカスする。

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周回遅れのHILS開発環境「SIMulation Workbench」 コンカレントはなぜReal-Timeにストイックなのか?

コンカレント日本株式会社
アプリケーション技術部
部長  坂本 信也 氏

HILS製品として後発のSIMulation Workbenchを提供するコンカレントが考えるRealtimeについて、また防衛分野と自動車関連シミュレータの違い等について紹介いたします。

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車両企画時の性能予測におけるMapleSimの活用

トヨタ自動車株式会社
車両技術開発部
主幹  橋本 修実 氏

車両開発における企画段階での性能予測では、目標とする性能を達成するための諸元、特性の方向性を決めることが求められる。企画段階で求められる計算には、精度の限界があるが、企画者、設計者が、簡易的に使用できるシステムの環境づくりを徐々に進めている。今回、そのシステムの中でもMapleSimを使用した車両性能予測について、一部であるが活用事例を紹介する。

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System-level Engineeringの実現に向けたMaplesoft社の取組み

Maplesoft 社

システムレベルの製品開発環境を見据えたMaplesoft社の開発の方向性、高度な数式処理技術を核としたMaplesoft社のテクノロジー開発の取組み、及びそこから得られる価値をご紹介します。

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キャタピラージャパン(株)におけるMBD事例紹介

キャタピラージャパン株式会社
エクスカベーション・ディビジョン 油圧ショベル開発本部 車両計画部 車両システム計画課
エンジニアリングスペシャリスト  安藤 博昭 氏

モデルベースデザインとは、様々な分野のエンジニアが、@開発初期から、A開発する製品の仕様をはっきりと認識し、Bそれを実現するに際してのボトルネックや機能のトレードオフを理解し、Cより良い性能を発揮するための設計を推進していくための共通言語であり科学技術計算ツールの活用と捉えている。MBDは開発のより早い段階から利用すればする程、開発効率や品質の向上に効果がある。

様々な製品において、一昔では考えられない程、多品種・多機能・ユーザーフレンドリーなインタフェースを有するようになっている。それに伴い、材料/構造/制御/センサ/信号・画像処理も複雑さが加速度的に増している。そのような製品をタイムリーでリーズナブルな価格で市場に提供するのは、従来通りのスタイルの開発では非常に困難である。開発初期からコンセプトモデリングを行い、そのコンセプトモデルが新機種の仕様書を兼ね備え、詳細設計に進むにつれてそれらをアップデートするような形で開発が進むのがMBDの理想的なプロセスである。

MBDはエンドレスで改善を続けていくものであり、過去のモデルをデータベース化し、技術伝承および再利用することにより、開発効率および品質の向上を図る。したがって、現時点でのMBDが完結したプロセスとは考えていないが、製造業におけるMBDの活性化の一助となることを願いつつ、これまで弊社で実施してきたMBDの幾つかの事例を紹介する。

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北米・欧州におけるHILS活用トレンド

dSPACE Japan 株式会社
ソリューション技術部 マーケティング部
部長  佐々木 茂 氏

北米・欧州での代表的なHILS活用事例紹介を通しHILSの有効活用手法・活用プロセスを考察する。

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フォーラムエイトシミュレータシステム開発事例紹介

株式会社フォーラムエイト
システム営業Group
執行役員システム営業マネージャ  松田 克巳 氏

多彩なUC-win/Roadの基本機能を活用した各種車両開発・展示用シミュレータの構築事例について紹介します。世界初の4K 3D CAVEによるモビリティビークル開発用シミュレータ(名古屋大学)や、ADAS、ITS等におけるバーチャルリアリティ技術を活用したシステム構築事例を紹介します。ご期待ください。

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実験と解析をつなぐ車両運動モデル「VI-CarRealTime」

株式会社日本ヴイアイグレイド
コンサルタントエンジニア  吉井 亨 氏

VI-grade GmbHは、マルチボディダイナミクスの専門性をバックグラウンドに、設立当初から高精度且つ高速な車両運動モデルの開発に取り組んでいます。近年では開発プロセスの中で、リアルタイムシミュレーション技術の発達により、テスト環境における実験(リアル)と解析(バーチャル)の垣根が無くなりつつあります。本講演では、二つの領域をシームレスにつなぐ車両運動モデル「VI-CarRealTime」、リアルタイムシミュレーション技術の最高峰であるドライビングシミュレータ「Driver in Motion」を、国内外のお客様事例と共にご紹介をいたします。

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ADAS開発に伴う解析ニーズと自動操舵系の事例紹介

富士重工業株式会社
スバル技術本部 シャシー設計部
主幹  松野 浩二 氏

運転支援から自動運転へADASの機能拡張を図る中で、自動操舵系の開発においては、ドライバ操作との干渉や制御機能失陥時の安全性について、従来とは異なる視点での解析・検証が必要になる。操舵系単独の制御性能から車両挙動の安定性確認まで、新たなクリティカル事象の想定から、その条件設定と机上再現まで、ワーストケースを網羅した事前検証には様々な解析的アプローチがあり、取り組みの一例を紹介する。

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真のPIDOの実現に向けたNoesis社の取組み

Noesis Solutions NV 社

Noesis社の開発拠点である欧州において、System-level Engineering実現に向けた欧州自動車メーカーを中心とした市場動向を共有するとともに、Noesis社が考えるProcess Integration & Design Optimization (PIDO)を中心とした開発の方向性、及びそれを実現するための新しいプラットフォームをご紹介します。

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Maple/MapleSimを用いたディーゼルエンジンモデルの構築とECU開発の効率化

株式会社トランストロン
パワートレイン制御第三開発部 第三開発課
主任  伊海 佳昭 氏

排出ガス規制の強化や燃費規制の導入に対応するため、ディーゼルエンジンの制御システムは複雑化の一途をたどっており、エンジンモデルを用いたモデルベース開発は、制御ロジックおよびECUの開発を効率化するうえで欠かすことのできない技術となっている。本講演では、トランストロンで実施したMaple/MapleSimによるディーゼルエンジンモデルの構築事例と、それを用いたモデルベース開発の取り組みについて紹介する。

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Maple による平均値エンジンモデル構築とECU 組み込みについての事例紹介

株式会社本田技術研究所
四輪R&Dセンター
主任研究員  赤崎 修介 氏

最近では40%を超える熱効率のエンジンが発表されている。こうした高性能エンジンには、複雑な制御システムの採用や制御パラメータの設定が膨大である。こうした課題に向けては、開発プロセスの再構築により手戻りを減らし、制御モデルの流用度を向上することが試みられている。一方では、エンジン制御で言うと、燃焼の情報を正確に把握できれば、複雑なモデルを比較的単純なもので表現できると考えられる。本講演では、燃焼圧センサの開発及び検証時に用いていたPLANT モデルを制御用としてECU に実装することを検討したので、その検討事例を紹介する。

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ディーゼルエンジン制御の開発におけるシステムシミュレーション

株式会社いすゞ中央研究所
エンジン研究第三部
主幹研究員  西頭 昌明 氏

近年のディーゼルエンジンの複雑化、車両システムの複雑化、車両電動化などに対応するため、また、燃費、排ガスとドライバビリティとのトレードオフの最適な制御開発には、エンジン、車両のシステムレベルでのシミュレーションが必要不可欠である。本公演では複数のコントローラ、プラントモデルからなるエンジン、車両シミュレーション環境とエンジン制御開発での活用例を紹介する。

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Mapleを活用した半導体製造装置用アクティブ除振システムの開発

株式会社日立ハイテクノロジーズ
電子デバイスシステム事業統括本部
主任技師  森田 一弘 氏

半導体デバイスの高集積化に伴い、電子線を用いた半導体装置にも高精度かつ高機能なアクティブ除振台が求められている。低周波振動である床振動とともに高周波振動である電子線カラムの振動も同時に制振できるアクティブ除振台や、国内外の様々な設置条件下で安定して運用できるコントローラを持ったアクティブ除振台である。本発表では、 これらの要求に応えるアクティブ除振台の開発における数式処理ソフトMapleの活用事例について述べる。

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