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Cybernet News コーナー記事:
「モデリカ なう」第1回(2/2)

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解決方法はあるのですか?

配線問題が解決された時のイメージSSPメンバーのFMI知識やシステム構築経験は豊富で、ユースケース検討の途中で、いくつかの解決案も提案されていました。しかし、第一回のワークショップでは、ユースケースに基づく、問題点の洗い出しが目的であったため、具体的な解決案は、次回以降に本格議論することとなっています。

次回ワークショップでは、

  •  (1) 全体システムレベルでのFMIモデル接続トポロジー管理
  •  (2) 複数パラメータデータの知的財産管理、セキュリティ管理、ライセンス管理

の解決に利用できそうなプログラム言語、あるいは、XML標準について議論する予定です。
具体的には、

  • FMIモデル配線の階層化、バスグループ化、ECUバスとの対応づけ方法
  • パラメータの暗号化、アクセス制御、ネームスコープ、テーブル変換方法

などによる解決方法が検討される予定です。

メンバーの一部からは、クラウド型FMIコシミュレーション環境の実装が、「究極的なソリューションになる」との強い期待が寄せられましたが、まずは、現在のFMIユーザー企業が抱える課題解決に有効な、既存技術の調査から着手することになっています。

期待される成果は?

SSPプロジェクトで検討されるソリューション、つまり、仮想システムの構成管理や、パラメータ管理のための共通技術を、次期FMIへの仕様提案とするのか、あるいは、FMIモデルを含むシミュレーションのリファレンス・テンプレートとして公開するのかは未定です。Modelica協会FMIプロジェクトでは、FMIコシミュレーションマスターのC言語サンプルを配布していますが、Modelica, Python, Java, VBAでの多様な実装製品がすでに存在しているため、SSPプロジェクトの成果は、実行プログラムAPIではなく、メタデータの定義方法として勧告する形が考えられます。
さらに、Modelica協会とは別に、ECUのキャリブレーションデータ規約であるASAM CDF (*2)の次期バージョンへ、同時提案するというオプションも検討されています。

*2. Association for Standardisation of Automation and Measuring Systems / Calibration Data Format

今後の発展は?

SSPプロジェクトは、Modelica ライブラリや要素モデルのFMI仕様を検討している、他のプロジェクトとは、独立性を持って運営されています。これはSSPプロジェクトを、将来的なテーマ、未来を議論する場として位置づけたいとするModelica協会議長からの助言によるものです。

SSPプロジェクトは、SysMLやUMLで表現されるシステム機能設計モデルと、Modelicaのようなシミュレーション言語で表現される機能検証モデルを、仮想システム設計に活かす技術を共有する場となります。ただ単に、沢山のFMIモデルを接続する技術に留まらず、要求分析、機能設計、システム設計、制約目標の配分、振る舞いの分析といった機能検証シミュレーション全体の流れが、きれいに整理され自動化できる可能性も秘めています。

「モデリカ なう」のコーナーでは、このSSPプロジェクトで進められる、FMIを活用した仮想システム設計技術の進展状況を、最新のCAEシステム技術の潮流に興味をお持ちの読者のみなさんに、実況中継に近いかたちで、お伝えしていこうと考えています。
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