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製品情報

AVS/Express PCE(Parallel Cluster Edition)
のご紹介

スーパーコンピュータの性能が向上し、数値シミュレーションの計算規模は大きくなり、部門レベルのクラスタ計算機でも差分法で1億格子程度の計算が実用的になってきました。また、並列度の高い計算では数十、数百のファイルに分割して格納することも珍しくありません。そのように多くのファイルに分割されて格納された大規模計算結果を並列処理で可視化するため2003年にAVS/Express PCEが開発されました。AVS/Expressは、サイバネットシステム(株)と米国AVS社の共同で開発を進めている可視化ソフトウエアで、PCEは、その並列化バージョンです。その開発はサイバネットが行っています。

システム概要

PCEの構造は単純です。サーバ・クライアントの構成をしており、その全てがAVSです。但し、クライアント側のAVSは入出力だけを担当し、クラスタ側のAVSはデータ読み込みからレンダリングまでの処理を担当します。クラスタ側のAVSは領域分割された1つの領域のみを担当します。従って、クラスタ側の1つのAVSが担当するサイズは少しです。クラスタ側で生成された画像(奥行き情報付き)がクライアント側に集められ奥行きを加味した上で合成され1枚の正しい可視化結果となります。

メリット

どんなに大きなサイズのデータでも可視化可能:

4台のクラスタで1万ファイルを扱う場合、1台当り2500ファイル分の可視化処理が必要で、メモリが不足します。このような場合のために、時間をずらしながら少しずつ可視化処理を実施する機能があります。もちろん、1枚の画像を生成する時間は遅くなりますが、バッチ処理で可視化を行えば問題はありません(次節の事例(2)のケース)。

ファイルを集める作業が不要:

2つのファイルを1つに集める処理は簡単ですが、1000を超えるファイルを1つに集めるとなると、ディスクIOが処理時間の大半を占め、非常に時間がかかります。また、上手くコーディングしないとメモリが不足して、集めることができなくなります。

適用事例

東京工業大学TSUBAMEを使った事例

空間発展乱流混合層におけるコヒーレント
微細渦の中心軸分布

東京工業大学の店橋研究室からデータ提供を受け、また青木尊之教授の支援を受けて、2006年にTSUBAME(当時の)にて197億トライアングルの表示を行ったものです。

2000ファイルを2000並列にて処理した結果、データ読み込みの後、1920x1080ピクセルの画像を13.8秒、高解像度の3480x2160ピクセルでは47.5秒要しています。

東京大学の並列計算機を使った事例

土星磁気圏の可視化とユーザインタフェース

九州大学の深沢氏による「土星磁気圏の可視化」です。

格子数12.9億メッシュ(1800x1200x600)、ファイル数は1024、データの総量は42GByte、並列数は64で、時間方向に16回分割して処理しました。データ読み込みに10秒、画像生成に30秒を要しています。この可視化は東京大学の計算機の通常運用の中で実施されました。

このようにPCEは、結果の確認さえ困難な大規模データを可視化することができます。「計算結果が大きくなりすぎて表示できない」という声が増えてきました。普段、AVS/Expressを使っていない方は、PCEで計算結果の概略を俯瞰した後、興味領域を取り出し、それを通常ご利用の可視化ソフトで分析してください。

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