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大規模計算の確認に「AVS/Express」 〜1億セルもPCで〜

1.AVS/Expressとは


図1 AVSの利用画面


図2 3つの条件による計算結果の時系列比較

AVS/Express(以下、AVS)は、サイバネットシステム(株)と米国AVS社の共同で開発を進めている可視化ツールキットです。その最大の特徴はモジュールプログラミングです(図1)。

図中「モジュールの倉庫」には数百のモジュール(矩形のアイコン)が格納されています。これらを「プログラム」の場所へコピーし、データの流れを設定すると可視化プログラムが完成します。ここでは「速度情報(読込み)」から「水平断面」を抽出・色付けし「3次元ウインドウ」で表示します。別途、「車形状(読込み)」からも「3次元ウインドウ」へ情報を渡すことで、車と速度コンタ図を合成できます。等値面、速度ベクトル図、変形図などを組み合わせて自由な可視化ができるとともに、CやFORTRAN言語で新しい処理モジュールを追加することも可能です。

「3次元ウインドウ」を複数使うこともできます。1つの情報を上、横、正面から同時に見ること、2つ以上のデータを並べて比較することもできます(図2)。


2.バッチ処理で作業効率アップ

一般に可視化手法は研究内容ごとに決まります。基本的に、前項で述べたモジュールの接続操作は最初の1回だけ行い、以降、保存した接続情報を読み出して使います。

これにより、最小限のパラメータ操作で可視化できます。また、全ての操作はスクリプト言語で記述できるので、バッチ処理で一連の計算結果を一括で可視化できます。

3.大規模計算結果の確認用として

図1のレーシングカーの解析結果は約2000万ノード、1億2000万セル(4面体+三角柱)、車の形状は約480万トライアングル、ディスク上のデータ量は3GByte超です[1]

しかし、データのフィルタリングと出力モジュールの利用で興味領域だけをディスクへ抜き出せます。実際、図1は2GByteメモリのPC上で可視化しており、対話的な回転・拡大操作が可能です。クラスタ対応の並列版では2000並列で197億ポリゴンを可視化した実績があります[2]

解析結果の分析処理のすべてをAVSで実施する必要はありません。AVSをサーバ側に設置し、計算結果の確認作業とデータ抽出・間引き処理に使い、適切なサイズの情報のみダウンロードし各種ツールで詳細な分析をします。リモートターミナルからサーバへアクセスして1ライセンスの共同利用が可能です。保守加入者は論文発表時にワンタイムライセンスも利用できます。

4.フリーソフトの開発も可能

研究機関ではプロジェクト成果の公開が求められる場合があります。その要求に応えるためAVSを使って開発したアプリケーションは一定の条件を満たすことでフリーソフトとして公開することが可能です。図3は電子航法研究所の新井氏がAVSの上に開発した気象情報可視化ツールWvis(Weather Data Visualization Tool)で、フリーで公開されています[3]


図3 WvisのGUIと表示画面

参考文献

[1] データ提供:北海道大学 坪倉 誠 先生
協力:株式会社日本レースプロモーション様

[2] 東京工業大学学術国際情報センター
www.gsic.titech.ac.jp/node/174

[3] www.enri.go.jp/~naoki/index.php?Wvis

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