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課題解決Goldfireコラム 土用の丑の日のウナギ。その未来は?

2017.08 土用の丑の日のウナギ。その未来は?

ウナギの絶滅が危惧されて久しいですが、今年は特にその報道が盛んだったように思えます。この問題に対する一部の研究が紹介されていましたが、全体像がなかなか見えず、今後について考え難い印象でした。
しかし気になります。
そこでGoldfireで調査し、ウナギの未来を少し考えてみましょう。

まずはざっくり俯瞰してみます。
注目の話題なので、ウナギに関する基本的な問題点、今までの経緯、各国の生産量の推移、といった情報がWebから簡単に掴むことができます。
近年中国のウナギ生産量が増加していますが、ウナギに関連する中国特許をGoldfireで調べると、やはり件数は右肩上がりでした(日本の特許の件数は横這い)。
また、文献知識ベースに収録されている「Journal of Fish Biology(※)」といった様々な海外ジャーナルにおいても、ウナギに関する生態や養殖に関する様々な研究がされており、世界的な問題であると同時に、まだ未知の部分が多い魚であることが見て取れます。
※Journal of Fish Biology:文献知識ベースの「Wiley Journals」に収録。

俯瞰した後は、「何を調べる必要があるか」ということを検討することが重要です。早速Webから得られた情報+Goldfireの調査により、「ウナギの数が減る」原因について整理してみましょう。

  • なぜ「ウナギの数が減る」?
     →理由:
    1. 収穫量が多いのに、数を増やせない
  • なぜ「数を増やせない」?
     →理由:
    1. 生態が良くわかっていない。
    2. 卵からの養殖が難しい。
  • なぜ「卵からの養殖が難しい」?
     →理由:
    1. 普通に飼育するとメスがオス化する。産卵させること自体難しい。
    2. 卵から孵化して稚魚になるまで時間がかかる。
    3. 孵化直後の幼生の餌について知見が少ない。(乾燥させたサメの卵を原料とした人工飼料が知られているが、サメの卵自体が希少)

これらの原因に手を打てば、数の減少を防ぐことができそうです。
さっそく現状を調査してみます。

まずは「卵からの養殖が難しい」点についてです。
ご存知のようにウナギの養殖は稚魚であるシラスウナギを収穫して行うため、シラスウナギが取れなくなれば養殖もできません。
つまり卵からの養殖が可能になれば、問題が好転する可能性があります。

そこで、ウナギの人工孵化に関して調査してみます。
Goldfireに「ウナギの人工孵化」などと入力して調査すると、上記した卵からの養殖が難しい原因に対する、卵を産む確度を高める技術や、希少である「乾燥させたサメの卵」の代替物や他の餌に関する特許などが見られます。
一方「孵化と飼育が難しければ、栄養素だけ使う用途には卵を直接使えばよい」という特許も見られました。なるほど。

次に「ウナギの数が減る」点について。
この点は収穫量が減れば解決につながるので、そのための手段の一つである「ウナギの代替」について調査してみます。
ナマズで代替する研究や他の魚肉を使って似せる商品はしばしば報道されています。
一方で「人工的にウナギを作る」という手段も考えられますが、果たしてできるでしょうか?

そこでGoldfireを使って人工的に生き物を作る方法について調べてみると、クローンや遺伝子組み換え、培養といった方法があることに気付きます。
培養と言えば、鶏肉や食用肉を人工的に培養して作る「培養肉」という技術が注目されています。この技術を応用できないでしょうか?

では培養肉に関してGoldfireで調べてみます。
特許は右肩上がりで増えています。今までは医療に利用する培養肉が主でしたが、近年食用の培養肉に関する研究開発も進んでいるようです。
2017年に培養肉について記載された書籍がいくつか出版されているので、知見は積み重ねられており、注目度も高いと思われます。論文も増えています。
しかし、家畜が主であり、魚肉に応用する研究は、Goldfireでは見られませんでした...

さて、Goldfireを利用した1時間程度の簡単な調査でしたが、卵から孵化させる養殖技術の研究開発にはまだまだ課題があり、今後も研究が進められることが伺えます。そして、代替の研究開発も成されそうです。
さらには「希少な魚の培養肉」という研究もそのうち出てくるかも知れない...いろいろ調べながら、そんな未来が見えてくるように思えました。

未来を考えるためには、広範な調査に基づいて考えることが必要です。
しかし調査には手間とコストを要することが多い...
そんなときGoldfireに聞いてみてください。
手間無く興味深い未来が見えてくる、かもしれません。

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