コラム「Goldfireで何ができるのか?」バックナンバー

2014.12.22「バター不足」を理解する  〜「調査」+「情報の整理」で問題を把握しよう〜

最近「バター不足」という話題が、ニュースなどで結構大きく取り上げられていました。
「牛乳は不足していないのにバターが不足?」
「保存が利くはずのバターがなぜ不足するのか?在庫は?」
「そもそもなぜ?」
など疑問に思った方も多いのではないでしょうか。

ぼんやりした疑問をはっきりさせるためには、情報を収集するだけでなく、図にして整理してみることが効果的です。

早速、農林水産省のWebサイトにある「バター不足に関するQ&A」を参照しながら、Goldfireの根本原因分析(RCA)ツールを利用し、バター不足の原因について図解・整理してみました。

図は割愛しますが、作成した図から家庭用バターの不足において対策を打つべき問題として読み取れたのは、以下の3点です。

  1. バター全体の生産量が減少しており、業務用バター(バラバター)も生産される
  2. 生乳の生産量が不足しており、生乳は鮮度が必要な牛乳や生クリームの生産に優先して使われる
  3. 乳牛頭数の減少に加えて、昨年は乳房炎が多く発生した

これらの問題は、1→2→3の順により本質的な問題と考えられます。
国はバラバターの輸入を実施しましたが、これは1に対する対処であり、これによってバラバターに使う分の生乳を家庭用バター用に回すことができると考えられます。 また、同ページによれば各企業に更なる協力を要請しているようですが、これから推測すれば、上記2の問題に対して「牛乳の生産に利用する生乳をバターに回す」等の対策も有るのかもしれません。

さて、これらの対策は一時的な対処策と考えられます。
本質的に解決するためには、1〜3の各問題について、例えば以下のような技術的な問題を考えてみることができます。

  1. 生乳以外からバターを作る
      →生乳が不足しても問題なくなるようにすればよい
  2. 生乳の鮮度を維持して安価に保存する
      →鮮度が優先される用途に対する備えができるようにすればよい
  3. 乳房炎を防止する
      →安定供給をある程度保障すればよい

ここでは3について考えてみます。
先述した農林水産省のページには、乳房炎が多発した原因として「猛暑など」と記載してありますが、猛暑と乳房炎の関係がいまひとつ分かりません。そこで、インターネットやGoldfireを利用して乳房炎と猛暑の間に省略されている因果関係を調べ、再度RCAを利用してまとめてみました。
すると、乳房炎の原因として「乳頭の炎症」と「菌の繁殖」があり、これらを助長する要因として「猛暑」が考えられるのではないかという図ができました。

「猛暑を防ぐ」というのは不可能ですが、「乳頭の炎症」と「菌の繁殖」を防ぐことができれば、猛暑であっても乳房炎の発生は抑えられる可能性が高いと考えられます。とすれば、すでにそのような技術開発はなされているはずです。

そこでGoldfireに「乳房炎を防ぐ乳牛」や「乳頭の炎症を防ぐ乳牛」等と入力し、ナレッジナビゲーターの各レンズを参照してみます。すると、清潔に保ったり、薬効的な手段を施したり、機械的な搾乳の刺激を緩和したりといったことに関する多くの技術情報が見られます。

しかし今回乳房炎が発生してしまったということは、技術的な課題がまだたくさん残されているのかもしれません。また、ナレッジナビゲーターの「企業」を参照するとほとんどが製薬関係の企業であり、生産設備系の企業名は数社しか見られないことも分かりました。
作業としては30分程度の簡単な調査なので、まだまだ精度を上げる余地はありますが、問題の全体像を立体的に把握することができた印象を受けます...

さて、今回はバター不足に着目し、その原因や課題、関係する技術や関連企業などを整理しながら調べてみました。情報は重要ですが、情報同士につながりを持たせれば、問題全体を俯瞰でき、理解が深まるとともに様々な切り口が見えてくるものです。

「問題がある」ことは明確だが、その問題の構造はぼんやりしている。 そんなときはGoldfireを利用して調査・整理してみてください。
解決の糸口が見えてくる、かもしれません。

▼今回使ったGoldfireの機能は...▼
ナレッジナビゲーター

バター不足に関するQ&A|農林水産省

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