【第5回】メルマガ3月号 サイバネットジャーナルキャズム
ハイテク製品の落とし穴「キャズム」って?!
皆様が設計されている、もしくは販売されている製品は何でしょうか? テレビ? 携帯?複合機??
世の中にはあらゆる電子機器があふれる時代になってきましたが、各々の製品には必ず製品ライフサイクル※1があります。(※1:製品が市場に登場してから退場するまでの間)
その中で、特にパソコン関連などの「ハイテク」と呼ばれる製品に関しては、一般的に図1のような購入者分布になるといわれています。

<図1>
これは新たなテクノロジーに基づく製品が、市場に受け入れられていくプロセスを、製品ライフサイクルの進行に伴って顧客層がどのように変遷するのかという観点から捉えたものになります。
まずは簡単に顧客層の説明です。
- イノベーター(別名:テクノロジーマニア、テッキー)
→新しいテクノロジーを追い求める人。最大の感心ごとは新しいテクノロジーであり、製品が役に立つかどうかは二の次。
- アーリーアダプター(別名:ビジョナリー)
→ライフサイクルのかなり早い段階に製品を購入。ただ技術思考ではなく新しいテクノロジーの利点などを検討し、抱える問題を解決してくれる可能性があれば購入。自分の先見性を重視。
- アーリーマジョリティ(別名:実利主義者)
→実用性を重視。他者の導入事例を確認してから購入。
- レイトマジョリティ(別名:保守派)
→ほぼアーリーマジョリティと同じだが、ハイテク製品に多少の抵抗を感じる。
- ラガード(別名:懐疑派)
→ハイテク製品に見向きもしない人
ここの図にも示されている通り、アーリーアダプターとアーリーマジョリティの間にある深い溝が
キャズムと呼ばれ、そこがテクノロジー・ライフサイクルにおいて超えることが最も難関なプロセスになるのです。ここを超えなければ、市場で多くの人々に受け入れられる製品にはならないのです。アーリーアダプターが変革のための手段として、他社に先んじて導入を決め、今までのやり方と新しいやり方に生じる違いを許容してくれるのに対して、アーリーマジョリティは、現行のオペレーションの生産性を改善する手段として購入しようとするので、その購買動機の違いがこの
キャズムを生んでいるといわれています。
例えば今、皆様が扱っている製品は、このライフサイクルのどこに位置しているでしょうか?!
もう既にキャズムを超えて大勢の方々に受け入れられている製品でしょうか?
もしくは今はまだアーリーアダプターの段階、今まさにキャズムの真っ只中!!という方もいらっしゃるかもしれません。
キャズムを乗り越えるために何をしなければいけないか・・・これは大原則ではあるのですが、マジョリティを対象とするために、「この製品が競合製品よりもいかにおおきな価値があるかを証明」し、ハイテクに抵抗がある方々向けに「マニュアルや故障手引きなどの付属のパッケージの付加価値」をつけ、多くの人々に訴求したい価値が何であるのかを「見える」ようにすることが大切だと言われています。もちろん弊社で扱っている製品も、この
キャズムを乗り越えていかなくてはならないものが多々あります。
ちなみに、個人的に私はレイトマジョリティです。秋葉原、通称「アキバ」と呼ばれるテッキーが多数訪れる場所で働いているにもかかわらず、テレビも携帯も一足遅れて、デジタル化・第3世代への移行です・・。皆様はどちらの顧客層に属しているでしょうか?
※ 参考文献 ジェフリー・ムーア 「キャズム」 川又 政治訳 翔泳社 2002

編集長
マト川 |
このメールはサイバネットシステム株式会社EDAソリューション部が執筆しています。
サイバネットでは回路設計から基板設計・シミュレーションを行うソフトウェアを幅広く扱っております。
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