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【第1回】メルマガ11月号 みなみちゃんの悪戦苦闘「回路と基板」お勉強日記モデリング

みなみちゃん

26歳の営業ウーマン。
この度他部署から転属となり、プリント基板設計CADツールを販売する営業ウーマンになる。
好物:鶏肉 趣味:料理。
ワイルドだが女らしい。
カワイさん

アナログ回路設計のスペシャリストから転職し、今はSPICEツールの技術を担当している。
滋賀県出身。甘いものに目がなく、見かけによらず若干乙女ちっく。先日は会社の同僚からマックのアップルパイをもらい大喜び。
みなみ 26歳。
本日より転属を命ぜられ、全く未経験のプリント基板回路ツールを販売する事になったのだが、基板の「き」の字も知らない私。 そんな私に上司が手渡してくれたのが、「よくわかるプリント基板回路のできるまで」という入門書。
ところが、よくわかると銘打ってあるにも関わらず、解らない用語が多い。
「モデル」という言葉からファッションモデルしか思い浮かばず、困惑しているところへ回路シミュレータ『PSpice』の神様と呼ばれている技術担当カワイさんが通りかかった。
すかさず助けを求め、「モデル」について教えてもらう事となりました。
え?モデルって2種類もあるの?!何が違うの?どうやって使い分けるのぉぉ???
うん。一般的に電子機器の設計はまず回路設計を行って、次に基板設計を行うんですわ。そこで最初の回路設計の段階で設計上に問題がないか、設計の意図どおりに回路が動作するのか“シミュレーション”を行いますねん。
例えば旅行に行くとき、事前に目的地までの行き方をガイドブックと地図で調べ、頭の中でシミュレーションしておくと実際に行くときに迷わずにまっすぐ行けますやろ?!このように事前にシミュレーションを行うことでずいぶん無駄な時間を減らせるんですわ。これは設計効率の向上とともに製品の品質の向上において重要なこと。
頭で考えて⇒実際に行動する、ってことですね。確かにシミュレーションの時に問題をつぶしておかないと現実の世界では大問題になっちゃいますよね。
そうそう。世界中てんやわんやで、かないませんわ。だから、回路設計段階において行うシミュレーションは大変重要なですわ。現物ではチェックしにくい部分もPCの画面ですぐに見られるから。実験室に篭(こも)らなくてもいいし、なにより、感電してガイコツをみることもないわな。
…表現、古くないですか?
そう?かなわんわぁ。で、PSpiceでシミュレーションを行うためには使用する部品に対応したSPICE「モデル」が必要なんですわ。
モデルとは「きれいなお姉さん」ではなくて「回路のシミュレーションを行うために必要な電子部品の振る舞いを記述したもの」とでもいうんかいな。まぁ、どちらかというと前者の方がいいけど...
きれいなお姉さんとはかけ離れてますね〜(笑)
また、IBIS(I/O buffer Information Specification)というのもありますねん。これはその名のとおり、デジタルICの入出力ピンの電気的特性のみがモデル化されたもの。つまりデジタルIC内部の回路構成やプロセス情報を明らかにせず、入出力ピンの電気的特性のみを表している。中身はSPICEモデルとまったく違うね。
へぇ。モデルにも種類があるんですね。
そうそう。SPICEは回路図の結線情報と回路図上にある部品のモデル情報を合わせてシミュレーションを行っているのだ。だから、SPICEとモデルは車の両輪のように切っても切れない関係にあり、モデルがいい加減であると、どんなに精密なシミュレーションを行っても正しい結果が得られないよ。
かなり重要ですね、モデルって。モデルってどうやって入手してるんですか?
海外のおもな半導体メーカはすでに自社パーツのモデルをウエブで公開しているよ。だから、このモデルをダウンロードしてPSpiceで使うことができる。最近は日本のメーカもモデルを公開し始めてきた。これらのモデルはほとんどPSpice上で使えるな。ありがたい時代ですわ、ほんま。
良かった、良かった。
でも、すべての部品についてモデルが用意されているとは限らないんですわ。そんなときは、必用な電子部品のモデルを作成しなけきゃいけません。
PSpiceでモデルを作成する(モデリングを行う)ためには付属の「Model Editor」と呼ばれるソフトウェアを使用すると簡単ですわ。これはデバイスメーカーが配布しているデータシート(図1)の情報をModel Editorに入力し、モデルを抽出(作成)する。PSpiceはデータシートの情報をそのまま読み込むことはできんのでね。回路設計エンジニアはデータシートをもとに回路を設計し、PSpiceは抽出されたモデルをもとにシミュレーションを行うって感じですかいね。
株式会社ローム RB160M-60 (ショットキーバリアダイオード)、これをSPICE記述にすると(ここでModel Editorを使用すると簡単に記述が出来る!)

.MODEL RB160M_60_CSC D
+ IS=321.28E-9
+ N=1.0075
+ RS=97.276E-3
+ IKF=4.1378
+ CJO=210.00E-12
+ M=.5
+ VJ=.41667
+ ISR=305.50E-9
+ BV=60
+ IBV=100.00E-6
+ TT=5.0000E-9
*$
こんな感じで、シミュレーションを行うときはいっこいっこの素子データをSPICE記述して、設計していきますねん。ただ、PSpiceではCapture(回路図エディタ)上に部品を配置して回路を描けばそれでシミュレーションが行えるんですわ。つまり、回路図上のそれぞれの部品の裏側にはすでにモデルがくっついている状態になってるから、こんなことは知らなくても苦労なしでシミュレーションが行えるんですわ。回路図とシミュレーション結果の関係もわかりやすい。
とくにこのごろコンピュータのパワーが強力になったので、つい最近までは考えられなかった大きな回路シミュレーションもこなせるようになりましてね。
ほんま、有り難い時代ですなぁ。
ほんまですわ。って、自分、関西人ちゃいまんがな。では、さらにこのSPICEモデルについて、”SPICEの神様” こと カワイがじっくりお話しよう!でも今夜は遅いから、明日みっちり教えてあげますわ。おいしいチョコレート持参でよろしくたのんます。
はっ・・・はい。ではチョコお持ちしますからよろしくお願いします。

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