いまさら聞けない!電気回路設計者向け EDA基礎知識 IBISモデルとは

IBIS=Input/Output Buffer Information Specification の略で、デジタル回路の伝送線路解析(シグナルインテグリティ)のために、デバイスをアナログ ビヘイビア(動作記述)モデルにしたものを指します。 簡単に言えば、『 プリント基板設計のためのシミュレーションモデル 』です。

IBISの規格は、IBISオープンフォーラムが策定したものですが、情報のフォーマットを想定しただけで、シミュレータでの処理やモデルの使用方法については、特に指定されていません。 IBISモデルは、デバイスのピンのアサイン情報や入出力の仕様を記述した単純なもので、基本的な構成は、下のようなものです。

1. ドライバモデル(出力モデル)

  • スルーレート:立ち上がり、立ち下りの特性
  • プルダウン I-V カーブ:ロー側トランジスタの電流 − 電圧特性
  • プルアップ I-V カーブ:ハイ側トランジスタの電流 − 電圧特性
  • I-Vカーブ:電源側クランプダイオードとグランド側クランプダイオード特性
  • 半導体チップ(ダイ)のキャパシタンス
  • パッケージのLCR

回路図

2. レシーバモデル(入力モデル)

  • I-Vカーブ:電源側クランプダイオードとグランド側クランプダイオード特性
  • 半導体チップ(ダイ)のキャパシタンス
  • パッケージのLCR

回路図

また、IBISモデルは伝送線路解析に特化しているため、そのシミュレーション時間はSPICEモデルの10倍も高速と言われており、これが世界中でIBISモデルが使われている大きな理由の一つとなっています。