第16回 ビジュアリゼーションカンファレンス開催にあたって ごあいさつ

このカンファレンスはビジュアリゼーションの世界における最先端情報、技術、トピックスを提示する場として1996年に第1回を開催して以来、今回で第16回を迎えます。当カンファレンスはこれまでにも、テレビ東京様の番組「ワールドビジネスサテライト」や、IT media様のウェブサイトをはじめとして、多くのメディアで紹介され、注目されてきました。これらの機会において当カンファレンスは、ビジネスやエンジニアリングにおける可視化の重要性を、幅広い角度から発信してきました。

産業界ではここ数年、「見える化」というキーワードが業務プロセス理解などの目的で普及してきました。それに対して1,2年前から、警察の捜査プロセス公開の目的で「可視化」という単語もメディアに使われるようになってきました。この使い方における2単語は、情報収集・問題意識共有などを目的とした点でほぼ同義語といえるでしょう。それに対して我々は20年以上も前から、科学技術や社会現象などを可読性・認知性の高い形で表示する情報技術の総称として、「可視化(ビジュアリゼーション)」という単語を使い続けてきました。捜査プロセス公開に代表される社会問題として可視化という単語が脚光を浴びている昨今だからこそ、我々にとっての「可視化」を社会にアピールする必要があるでしょう。その代表的な機会として、このカンファレンスは重要な役割を担っていると考えます。

今回のカンファレンスの午前中は、大変興味深い2件の基調講演をお願いしました。お一人は昨年に引き続き、AR分野の産業応用、特に自動車製造ラインやインテリアシミュレーションにおいて先進的な技術を発表している、ドイツmetaio GmbH社のMichael Kuhn氏にご講演いただきます。お二人目は、2010年5月にフロリダで開催された世界錯覚コンテストで見事に優勝されました、明治大学の杉原厚吉教授にご講演いただきます。またそれ以外にも、今回は「未来の夢を広げる」をキーワードに、はやぶさカプセルや東京スカイツリーにおけるビジュアル技術の講演や、未来の日常生活を開拓するAR技術の講演など、幅広い分野の講演を揃えています。

ぜひ本カンファレンスに参加していただき、最先端の可視化技術をお楽しみください。

可視化情報学会 ビジュアリゼーションカンファレンス実行委員長
お茶の水女子大学 理学部情報科学科 准教授 伊藤貴之

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