ANSYS 14.0リリース情報ANSYS 流体プロダクト 14.0 新機能

はじめに

ANSYS14.0がリリースされ、流体プロダクトにおいても数多くの機能が追加されました。ここでは、新機能を用いてどのような解析ができるようになったかを、Q&A(Q:お客様のニーズ、A:新機能)形式でご紹介させて頂きます。

新しく追加された連成解析機能

Q1: 流体の影響によって、大きく変形する構造物の解析を行いたい。

A1: ANSYS Fluent-Mechanical 連成解析機能(System Coupling機能)

14.0よりWorkbench上でFluentを用いた流体構造双方向連成解析機能が利用可能になりました。Fluentの持つリメッシング機能を併用することにより、構造物が大きく変形するためメッシュ変形だけでは対応できないようなケースでも解析が可能になります。

Q2: 流体による冷却効果を加味した磁場解析を行いたい。

A2: Maxwel-Fluent連成解析機能

これまでは出力ファイルを介した多少煩雑な操作が必要だったMaxwell-Fluent連成解析機能が、より簡便に操作可能なWorkbench環境に対応致しました。
Workbenchの“紐付けによる荷重転送定義”により、MaxwellからFluentへの発熱分布転送、FluentからMaxwellへの温度分布転送(β機能)が可能になり、流体による冷却効果と電気伝導率の温度依存性を考慮した解析が可能になります。

Fluent14.0の新機能

Q3: 衝突や摩擦を考慮した粒子挙動の解析を行いたい。

A3: DEM(Discrete Element Method:離散要素法)機能

DEM機能を使用することで、衝突や摩擦を考慮した粒子追跡解析が可能になります。Fluentは複数の粒子挙動解析手法を兼ね備えておりますが、DEMを利用すると、個々の粒子の挙動に着目した解析が可能になります。

Q4: コーティング後の液膜の挙動を解析したい。

A4: オイラー薄膜モデル機能

噴霧後の液膜が垂れてくる現象や、既存の液膜をエアーで吹き飛ばすような解析が可能になります。
具体的には以下のようなプロセスをモデル化可能です。

  • 粒子が壁に付着し、液膜を形成
  • 液膜が重力で移動
  • 液膜が周りの流体の影響を受けて移動
  • 液膜が周りの流体の影響を受けて、再粒子化

Q5: 流体抵抗が最小になるような形状を算出したい。

A5: 形状最適化機能

Fluent14.0にはメッシュ変形をベースとした2種類の形状最適化機能化機能を搭載しております。流体抵抗等の最適化関数を最大化/最小化する形状を、再度ジオメトリの変形やメッシングを行うことなく算出することができます。
なおジオメトリの寸法を変えつつ最適な形状を求めたい場合は、Workbenchのパラメトリックシミュレーション/最適化機能を使用する方法もあります(Workbenchの最適化機能を使用するためには別途ライセンスを必要とします)。

CFX14.0の新機能

Q6: 過渡翼列解析の解析規模を効率良く最小化したい。

A6: 過渡翼列部分解析モデルの追加

従来の解析手法では翼列部分モデルのロータ/ステータの比率が異なると解析精度が落ちる欠点がありましたが、新しい過渡翼列部分モデルの導入によりロータ/ステータ比率が1からずれる場合においても、精度を落とすことなく解析可能になりました。

Q7: メッシュ作成が困難な移動壁問題を精度良く解きたい。

A7: Immersed Solid機能の拡張オプション機能の追加

Immersed Solid機能(重合メッシュ機能)を使用すると、メッシュ作成の手間を省くことができ、構造物の移動によりメッシュが崩壊してしまうような対象物(スクリューポンプ等)も取り扱うことができます。
Immersed Solid機能は重合格子を利用するため、どうしても補間誤差を生じてしまうデメリットがありますが、CFX14.0では構造物境界の解析精度を向上させるためのオプションが追加され、より精度良く計算することが可能になりました。

Q8: 条件に応じて特定箇所を開閉させたい。

A8: Conditional Connection Control機能

不連続メッシュを結合するDomain Interface機能の拡張オプションとして、特定条件を満たした時点でDomain Interfaceを開閉する機能が追加されました。この機能により逆止弁や内燃エンジンのピストンを模擬した解析が可能になります。

Icepak14.0の新機能

Q9: LEDの温度依存性電圧変化を考慮した熱解析を行いたい。

A9: LED向け温度依存性発熱機能

Icepak14.0にて追加されたマクロの一つとして、LEDの温度依存性の電圧を考慮できる機能が追加されました。
電流値/温度依存性電圧プロファイルを入力することで、LEDを模した固体領域に温度依存性の発熱量を簡単に定義することができます。

Q10: 既存のCADデータを有効活用して解析を行いたい。

A10: ANSYS DesignModelerによる形状簡略化機能

13.0よりDesignModelerに搭載されたIcepak用形状簡略化機能が向上し、より効率的に解析規模を低減できるようになりました。具体的には、ポリゴンをベースとした簡略機能が強化され、より少ないメッシュ数での複雑形状の解析が可能になります。

最後に

誌面の都合上、今回ご紹介できなかった新機能につきましては、ANSYS 14.0アップデートセミナー資料をご参照頂ければ幸いです。資料は弊社サポートセンターWebページ※よりダウンロード可能です。

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