Planets] 5.1 リリース情報

2015年7月、Planets] 5.1がリリースされました。
今回の主なバージョンアップ内容は以下の通りです。

Planets] 5.1 主なバージョンアップ内容

新機能

2色成形解析機能

2色成形(あるいは異材質成形)とは、1つの成形品内に材質の異なる2つの樹脂を共存させる、いわゆる一体成形法です。そのため単一樹脂によって成形する通常の成形法に比べ、大変意匠性に富んだ成形品(電子部品、医療器具、光学部品など)を生産できるメリットがあります。その反面、成形過程中に2つの樹脂を上手く接着させる技術がとても重要となり、成形条件設定の難易度が高くなるデメリットもあります。同解析機能の目的は、試験金型を作成する前段階においてこうした成形条件の試行錯誤の回数を減らすことにあります。実際、2色成形はその意匠目的により以下のような幾つかの成形工程に分類できます。今回リリースする同機能はそれらの何れの成形工程にも対応が可能です。

1) 1次&2次連続成形(Bi-injection molding)
1次成形後、続けて金型と樹脂を変更し2次成形を行います。2次成形中に2次成形側の樹脂と接着する1次成形側の樹脂が再溶融するため、その再溶融箇所の見極めや一体成形品のそり変形を評価することができます。

自動車用サンルーフへの適用事例
自動車用サンルーフへの適用事例

2) 同時注入成形(Co-injection molding)
同一金型内へ2種類の樹脂を異なるゲートから同時注入します。同時注入の場合、充填途中で2つの樹脂が会合し1次ウェルドラインが発生しますが、その後の圧力バランスによりそれらの接合界面が移動するため、充填完了時点で1次とは異なる2次ウェルドラインが発生します。こうした2次ウェルドの発生予測や樹脂同士の接合界面の様子(潜り込み)、さらにウェルド近傍に発生するエアートラップ領域(ボイド)予測を含めた評価ができます。

円形の空孔周りに発生したウェルドラインが充填完了時までに移動する解析事例(充電途中) 円形の空孔周りに発生したウェルドラインが充填完了時までに移動する解析事例(充填完了時)
円形の空孔周りに発生したウェルドラインが充填完了時までに移動する解析事例

3) サンドイッチ成形(Sandwich molding)
同一金型内へ1次成形材(スキン材)と2次成形材(コア材)を連続して注入します。コア材の注入タイミング・温度管理や最終的なスキン層、コア層の厚み分布などを評価することができます。

中空な箱型成形品内のコア材分布の解析事例
中空な箱型成形品内のコア材分布の解析事例

ボイドトレーシング機能

充填過程で発生したエアートラップ(ボイド)が周りの樹脂の流動場によってどのように移動するかを流線表示によって可視化する機能です。流線はボイド毎に色分けされ、一定の出力数間隔毎にポイントをライン上に付記ことで移動スピードの検討が可能です。またボイドの識別番号をラインの先頭に付けてあり、それを出力結果テキストファイルと照らし合わせることで、具体的な経過時間vs.座標の数値を確認することができます。

ボイド発生時のボイド領域のマーキング結果
ボイド発生時のボイド領域のマーキング結果
ボイド発生後それらのボイドの移動挙動を流線表示したもの
ボイド発生後それらのボイドの移動挙動を流線表示したもの

境界条件のマッピング機能

例えば、2色成形解析時に1色目の樹脂の注入点や初期配置の設定については既往の操作ボタンを使って行うことができますが、2色目の樹脂については同様の操作ボタンがありません。そのためコンキストツールバーより「設定条件」>「オプション境界条件」を選択し、注入点や初期配置の対象となるジオメトリ領域を選択します。これらの境界条件は対象領域の節点にマッピングされます。同機能はその他に

  • ホットランナーの既充填領域の指定
  • 既充填領域の初期温度の設定
  • 温度拘束条件の設定

が可能です。

ホットランナー設定機能

通常、離型時には成形品と共にランナー部の樹脂も同時に取り出されるコールドランナー方式が広く採用されますが、場合によっては樹脂材料費の削減目的のため、ランナー部の樹脂は金型内にそのまま残すホットランナー方式が採用される場合があります。このような成形要望にお応えするため今回ホットランナー設定機能を開発しました。同機能は、金型内のゲートに至るまでのスプルー・ランナー部を、樹脂が固化しないよう常に温めておく必要があります。それと同時に、離型時においてもその部分の樹脂は取り出されないため、常に充填された状態にしておく必要があります。

ホットランナーの設定事例(温度分布結果)
ホットランナーの設定事例(温度分布結果)

含浸成形解析における物性入力データの(ファイル)インポート機能

  1. マルチスケール解析ツール“Multiscale.Sim”で算出した浸透係数・異方性熱伝導率の結果を、含浸成形解析用物性入力データとして直接読み込むことが可能になりました。
  2. 他のシステムなどで算出した浸透係数・異方性熱伝導率・面内回転角、およびせん断角度の値が要素IDまたは節点ID、あるいは座標値などと共にテキストデータとして出力されている場合、そのファイルをインポートすることで含浸成形解析用物性入力データとして直接設定することが可能になりました。

繊維配向解析における異方性機械特性のコンター表示機能

繊維配向解析で出力される異方性機械物性をコンター表示できるようになりました。表示できる項目は

  • ヤング率
  • せん断弾性係数
  • ポアソン比
  • 線膨張係数

です。

ヤング率出力例
ヤング率(X方向)
ヤング率(X方向)
ヤング率(Y方向)
ヤング率(Y方向)
ヤング率(Z方向)
ヤング率(Z方向)

 

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