Multiscale.Simによる非線形マルチスケール解析 (2)〜 材料設計も含めた試作レスを目指して 〜

目次

材料非線形解析の課題とMultiscale.Simの提案

前項で取り上げた異方性の非線形材料物性値取得に関する実材料試験によるアプローチでは、試験片の準備・作成に多くの時間と労力を要することはもちろんですが、独立する6方向(単軸3成分、せん断3成分)の試験を厳密に行うこともまた困難です。クリープなどの速度依存性の問題では、試験時間のコストも決して少なくありません。

一方CAEツール側には、多種多様な異方性非線形挙動を表現するための、十分な材料モデルが標準機能として具備されていない、もしくは材料モデルがあっても、試験データから材料物性値を同定するためのカーブフィット機能がないという課題が残っているといえます。Multiscale.Simでは、不足している材料モデルは材料用のユーザーサブルーチン“usermat”を用いて独自に開発、さらにカーブフィットには先進的な最適化アルゴリズムも、その目的に合致したユーザーサブルーチン“userop”を用いて開発・実装することによって課題を克服しています。下表はANSYS単体としての標準機能とMultiscale.Simをアドオンした場合の機能比較表です。非線形機能のみを抜粋しております。2012年9月にリリースされた最新バージョンにてクリープ材料の均質化機能が実装されたことで、材料非線形の4代要素である“弾塑性・粘弾性・超弾性・クリープ”について、それらの特性を考慮した材料設計がANSYS内で実行できるようになりました。


表1 ANSYS単体とMultiscale.Sim併用の機能比較

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