解析事例 平面コイルの性能の計算

平面コイルの性能の計算

公開日:2018年8月

フェライト磁心と多数の導体/絶縁層を使用した平面コイル部品は、長年にわたって製造されてきました。しかし、従来は3次元の周波数依存効果と熱依存効果の計算が困難であったため、製造とテストを繰り返すことでしか巻線損失や鉄損の計算で温度上昇を考慮することができませんでした。正確に計算するには、双方向解析の周波数依存と熱依存の材料特性を使用する必要があります。また、実際のデバイスを正確に表現する周波数依存のシステムモデルを構築するには、まずデバイス全体で定常温度条件を達成する必要があります。ANSYSを使用すれば、製造とテストを繰り返すことなく平面コイル部品を設計、解析、最適化することが可能です。この解析事例では、各種のANSYSソフトウェアツールにより、周波数依存の磁場-熱双方向連成モデルを自動で設定および解析する方法について説明します。このモデルは、メーカーライブラリにより完全にカスタマイズされたインターフェースを使用した周波数依存特性を持っています。この例は、Ferroxcubeにより一般公開されているアプリケーションノートに基づいています。

目次

使用製品

ANSYS® Maxwell®、ANSYS® Simplorer®、ANSYS® Mechanical Pro™、ANSYS® Icepak®

キーワード

平面コイル、平面型変圧器、フェライト、鉄損、渦電流損失、周波数依存の縮退モデル (ROM)

概要:ANSYS 平面コイルソリューション

ANSYS平面コイルソリューションは、10kHz〜10MHzの範囲で動作する平面型変圧器の磁気性能、熱性能、およびシステム性能を解析するための包括的なソリューションです。設計者はそれぞれの必要性に応じて、Maxwell、ANSYS Mechanical、およびANSYS Icepakなどの製品を使用できます。図1は、ANSYSソリューションによる平面コイル解析フローの全体像を示しています。

図1.双方向熱連成解析とシステム解析を含むANSYS平面コイル解析のフローチャート
図1.双方向熱連成解析とシステム解析を含むANSYS平面コイル解析のフローチャート

問題の内容

ここでは、ANSYS製品を組み合わせたフェライト磁心変圧器の解析について説明します。PEmagを使用してジオメトリを自動で作成し、Maxwell 3Dを使用して磁場解析を実行し、ANSYS MechanicalとIcepakを使用して双方向熱連成解析を実行し、Simplorerを使用して損失と効率を含めたシステム全体の解析を実行します。

モデル化されたDC-DCフォワードコンバーターには以下の特性があります。

  • 複数の入力-出力電圧 : 48-5V、48-3.3V、24:5V、24-3.3V
  • スイッチング周波数 : 500kHz
  • 出力パワー : 18W
  • デューティ比 : 0.46
  • 3F3 フェライトを使った Ferroxcube E-E14 コア
  • 雰囲気温度 : 40°C

この変圧器は、8層38巻の4組の巻線から構成されています。図2は、このデバイスを表したものです。直列/並列接続を組み合わせてこのデバイスの電圧比を変更しました。この解析では、最も高い電流密度が得られる24:5Vを使用しています。図3は回路図を示し、図4は巻線の物理的な配置を示しています。

図2.500kHz、18WのDC-DCフォワードコンバーターの物理的なレイアウト
図2.500kHz、18WのDC-DCフォワードコンバーターの物理的なレイアウト


図3.回路図
図3.回路図


図4.一次巻線と二次巻線の物理的な配置
図4.一次巻線と二次巻線の物理的な配置

電磁界解析

この解析では、まずFEAモデルを作成しました。Maxwellに同梱されているPEmag機能を使用し、ユーザー入力とメーカーライブラリに基づいて2-Dと3-D両方の設計を自動で作成しました。これらのライブラリには、コア、導体、絶縁材料、および材料特性が含まれています。図5はPEmagレイアウトを、図6はコア寸法を、図7は導体の寸法を示しています。図8に示すように、Maxwell 2DおよびMaxwell 3D設計はPEmagから直接作成されます。

図5.PEmagの入力パネル
図5.PEmagの入力パネル


図6.PEmagでのコア寸法と入力の定義
図6.PEmagでのコア寸法と入力の定義


図7.PEmagでのコンダクタ寸法と入力
図7.PEmagでのコンダクタ寸法と入力


図8.PEmagから作成されたMaxwell 2D/3Dモデル
図8.PEmagから作成されたMaxwell 2D/3Dモデル

Maxwellの設計を必要に応じて変更し、特に、コアと導体に熱依存の材料特性を含めました。…

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