解析事例 軽量化だけが目的ではない! ラティス構造の解析

軽量化だけが目的ではない! ラティス構造の解析

CAEのあるものづくり Vol.28|公開日:2018年7月

目次
  1. はじめに
  2. 解析例
  3. 均質化解析の精度検証(Validation)
  4. まとめ

はじめに

様々な製品の製造プロセスに、コンピュータ技術を核としたデジタル技術を取り入れる動きが加速しております。ドイツでは2011年にIndustry4.0と銘打った国家プロジェクトが世界で初めて立ち上げられ、その動きに世界各国が追従しております。各国のコンセプトにほぼ共通している最も代表的なアイデアはIoT技術ですが、もう一つ重要なキーワードとしてマスカスタマイゼーションが上げられております。すなわち、消費者に合わせた一品一様の製品を低コストに大量に生産する取り組みです。これらの目的に合致した3Dプリンタは次世代生産技術としてとても注目されていることは言うまでもありません。

図1 3Dプリンタに関連する製品利用のフローチャート
図1 3Dプリンタに関連する製品利用のフローチャート

図1に3Dプリンタを用いた製造プロセスにおいて、当社のソリューションが活用のできる内容をフローチャート形式でまとめました。3Dプリンタの適用用途は多岐にわたると考えられますが、ここでは何らかの目的で形状を最適化することを想定します。ANSYS Mechanicalに実装されているトポロジー最適化およびラティス最適化(ANSYS19.1 現在はβ機能)は、構造物の軽量化を目的とした解析機能です。特定の割合で体積を減少させつつ、最も大きな剛性を有する幾何形状が予測できます。解析結果をstl等の汎用的なフォーマットで出力すれば、最適形状を3Dプリンタで印刷することができます。しかし、一般的には目的とする形状を3Dプリンタの入力として与えても、製造プロセス中に生じる熱膨張などの様々な物理的要因によって、そのままの形状が作成されることはほぼありません。このような製造プロセスの問題を取り扱ったソリューションが、ANSYSの中にAdditive製品群としてラインナップされております。一方、ラティス構造には、軽量化以外にも材料挙動を制御できる特徴も有しており、全く異なるアプローチによって解析ができます。軽量化および製造プロセスに関するソリューションは別稿にゆずり、本稿では、特性改善を目的としたラティス構造の材料設計に焦点をあてます。

解析例

SpaceClaimのラティス構造作成機能と均質化解析

図2 解析に用いた4種類のラティス構造
図2 解析に用いた4種類のラティス構造

ラティス構造には軽量化に限らず様々な用途に用いられる可能性を秘めており、積層造形技術の発展に伴い、今まで以上に重要なものとして位置づけられるものと推察いたします。恐らく様々な汎用CAEツールのモデリング機能にも今後ラティス構造に対応した機能が実装されると思われますが、ANSYS製品では既にSpaceClaimのファセット編集オプションの中に、閉空間をラティス構造で充填する機能が実装されております。図2 に今回の解析に用いたSpaceClaimで作成することのできる代表的な4パターンのラティス構造を示しました。今回はこれらのラティス構造に対してMultiscale.Simの均質化解析を実施して、等価な直交異方性弾性率を評価します。通常の立方格子は…

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