リバースエンジニアリング&医療工学における解析へのアプローチ

目次

「この強度解析をしてほしいのですが・・・」と実物が差し出されました。設計 図はありません。あなたならどうしますか?そのものが、組み立て品なら、ま ずは分解して内部構造を調査するということが考えられます。ものによって は単一部品で分解不可能なものもあります。同じく医療研究において、「動 脈瘤が血液の流れに与える影響を調査したい。」「骨にインプラントを埋め 込み、その強度解析を実施したい」という課題があったとします。両者とも に言えることは、モデルデータがないため測定が必要であるということです。 その測定データから解析用の有限要素データを作成するまでのアプロー チ、および有効なアプリケーションソフトの機能をご紹介いたします。

解析へのアプローチ

解析対象物の寸法を測定するために、工業用CTスキャナ・医療用MRI等 にて対象物を輪切りにした断面(スライス)データを用意します。医療分野 ではDICOMフォーマットデータを利用します。このDICOMデータを3次元 画像処理ソフトウェアにて読み込み、解析対象領域のみ抽出し、3角形ファ セットデータであるSTLファイルとして出力します。

図1.解析へのアプローチ
図1.解析へのアプローチ

一例として図2を参照してください。ここでは医療用画像処理ソフトウェアである Real Intageにて、スライス データからSTLファイルを出力するまでを示しています。CTスキャナで撮影 したスライスデータを取り込んで立体化したものが図2-1に当たります。この ままでは骨、皮膚、歯、脂肪などすべてのデータを含んでいます。X線吸収率 の相対値(CT値)の範囲を調整し、図2-2、図2-3に示すように表示する領域 を絞り込みます。ここでは歯のデータのみを抽出してボクセルデータ化し、 STLファイルを出力します。

次にSTLデータを解析可能な状態まで修正し、メッシュ作成します。STLデー タは3つのポイントで構成されるファセットの集まりです。有限要素法解析 ソフトウェア ANSYSにはこのデータを形状データとして取り込むインター フェースもメッシュデータとして取り込むインターフェースも持ち合わせて いません。たとえ形状データとして取り込むインターフェースを所有してい たとしても、細かな3角形のエリアの集まりとなり作成されるメッシュはその エリアに依存した形状・大きさとなってしまいます。これでは精度よいメッシュ を作成することはできません。そこで、形状データ修正・メッシュ作成/修正 可能なソフトウェアが必要となります。

図2.Real IntageによるSTLデータ出力
図2.Real IntageによるSTLデータ出力

>>次ページ:形状修正・メッシュ作成/修正ツール ANSYS Extended Meshing

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