3次元ダイレクトモデラー「SpaceClaim Engineer」による解析準備工程の工数削減とANSYS Workbenchとの双方向連携ANSYSの解析準備工程の工数削減について

はじめに

CADで作成した3次元データをそのまま有限要素法解析ツールに取り込んで解析しようとした場合、微小な形状によってメッシュ数が多くなることがあるため、解析準備としてモデル形状の簡略化がしばしば行なわれます。また、サーフェスモデルの作成や、流体領域の抽出など、CADモデルを基にした解析モデル作成を解析の準備段階で行うこともあります。

このような解析準備にかかる工数を減らすために、ここで紹介するSpaceClaim Engineerは非常に有用なツールです。

SpaceClaim Engineerの操作性

SpaceClaim Engineerは一般的な3次元CADとは異なり、フィーチャーや履歴といった概念はなく、再構築の必要もありません。履歴やフィーチャーにとらわれることなく、モデルと直接対話しながら、ユーザが思い浮かべたアイデアやコンセプトを自由にモデルに反映させることができます。

また、ユーザが選択した要素や操作の流れから、ソフトウェアがモデリング意図を理解し操作を確定できるため、プル・移動・フィル・組合せの4つの基本ツールでほとんどのモデル作成や編集作業が可能となります。そのため、従来のツールのように複雑なコマンドを探したり覚える必要はなく、迅速にモデリングを行なえます。

主要なCADデータフォーマットのサポート

SpaceClaim Engineer は、Pro/ENGINEER 、SolidWorks 、CATIA V4/V5 、Inventor 、NX 、ACIS 、Parasolid 、IGESをはじめ主要なフォーマットのCADデータを直接読み込んで再編集することができます。もちろん、その際にCADのライセンスは必要としません。このため、複数のフォーマットのCADデータが集まる解析部門では、SpaceClaim Engineerを使用することで様々なデータを同一の環境および操作性で取り扱えるようになります。
3次元CADで作成したデータをインポートするとCADデータが元々持っていた履歴などは消えるので、既存のCADデータに対してもSpaceClaim Engineerで作成したモデルと同様にダイレクトなモデル編集が可能です。形状変更を設計部門に依頼しなければならなかったり、フィーチャーや履歴を煩わしく思っていた解析専任者にとっては、解析準備にかかる手間を軽減でき、本来の業務である解析に集中することができるようになるでしょう。

解析準備用ツールセット

3次元CADデータを読み込むと、面が欠落したり、ギャップが生じるといった問題が発生し、ソリッドがサーフェスになってしまうことがあります。さらに、そのサーフェスがばらばらに分割されている場合もあります。このようなモデルは、解析を行う前に修正しなければなりません。SpaceClaim Engineerには、欠落面やギャップを検出、修復するツールや、サーフェスを縫い合わせるツールが実装されているので、意図せずサーフェスになってしまったモデルをソリッド化することも容易です。

さらに、履歴やフィーチャーが無いという操作性のおかげで、解析に不要なフィレットや刻印等を削除するために必要な工数を大幅に削減できます。また、微小面や干渉箇所、不正なエッジ等を検出、修正するツールや、ボリューム抽出、中立面の作成、ボディ間の接触箇所を検出し面分割するツールなど、解析モデル作成を補助する多数のツールも実装されています。

ANSYS Workbenchとの双方向連携

SpaceClaim Engineerには、ANSYS Workbenchとの双方向連携を可能とするインテグレーション機能が標準装備されています。 SpaceClaim EngineerとWorkbenchを同一環境にインストールすると、SpaceClaim EngineerにはWorkbenchを起動するランチャーが追加されます。このランチャーからWorkbenchを起動すると、SpaceClaim Engineerで作成・編集したモデル形状はAPI経由でWorkbenchに転送されます。

また、SpaceClaim Engineerを用いると、解析者は解析に必要な形状変更パラメータを設定することができます。この形状変更パラメータはWorkbenchではCADパラメータとして認識され、Workbenchでパラメータの値を変更してアップデートすることで、SpaceClaim Engineerで形状が変更されて再びWorkbenchに変更後のモデル形状が転送されます。この双方向連携の実現により、SpaceClaim EngineerとWorkbenchを組み合わせてパラメータスタディを行うことが可能になります。さらに最適化モジュールANSYS DesignXplorerを使えば、設定した目標を達成するようなパラメータの組合せを求める最適化解析を、専門知識を必要とせずに行えるようになります。

おわりに

解析部門では、複数のフォーマットのCADデータに対応したい、3次元CADモデルの持つフィーチャーや履歴の影響を受けずにそれらのモデルを簡略化したい、解析者が望むように形状変更パラメータを設定して解析したい、といった様々なニーズを抱えていると思います。このような要望に低コストで対応できるツールがSpaceClaimEngineerです。本稿で紹介したように、SpaceClaim Engineerのモデリング機能や解析準備ツールによって解析準備にかかる工数を削減できますし、従来の3次元CADに比べ操作方法を習得するために必要なトレーニング期間も大幅に短縮することができます。

SpaceClaim Engineerは無償で30日間の評価利用が可能です。また、1人1台のPCでSpaceClaim Engineerを操作体験することができる体験セミナーも随時開催しています。ご興味のある方は、ぜひSpaceClaim Engineerをお試しください。

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