ファイバーグラス製橋梁デッキと災害救助用仮設住宅の開発にANSYSを利用

バージニア工科大学

低コストの基盤整備を開発するために費用効果がある解析手法を用いることは重要です。卓越した経験によるアイデアは基盤整備に新たな材料の導入を必要とし、このような重要なプロジェクトで、研究開発経費を低減化し要求されるポジティブな結果をもたらすために、費用効果かつ信頼性がある有限要素法解析(FEA)は重要です。ここでは、バージニア工科大学のDon Ohanehi氏らによる解析事例を紹介します。

基盤整備において橋梁デッキへの強化複合材の適用は将来性が見込まれるもののひとつです。コンクリートに比べ、重量と耐久性において優れているからです。甲板を、グラス/ポリエステル製の矩形管と平らなカバープレートの結合により作製することでした。

仮設住宅の場合、再生可能プラスチックという概念に基づく構造ユニットが、被災者用、災害救助および発展途上国における住居用として開発されました。Daedalus World Shelter社のコンセプトは、廃棄プラスチックの再利用および多目的シェルターという世界的な2つの問題に対する回答を示すものでした。自重、積雪および風による荷重下における変形および応力を解析するためにANSYSが用いられました。

橋梁デッキのプロトタイプは、2枚のプレートで挟まれた矩形管で作製され、これらすべてがポリエステルおよびガラス製です。けたが繋がれている構造であるデッキの応答を研究し、さまざまなけた間隔およびデッキの板厚に関するパラメトリックスタディを行うために有限要素法解析モデルが作製されました。

メッシュ分割では2次元断面メッシュの押し出しが用いられ、作製された3次元モデルの規模は8,700要素、28,700節点でした。各節点は並進方向に3成分の自由度を持ちます。有限要素法解析は実機試験の結果に比べ約10%大きな変形量をもたらしました。しかしながら、この変形に関する過大評価は、実際の材料特性ではなく、設計で用いられる下限の材料特性を用いたためと考えられます。また、デッキの最下面における経線方向のひずみは実測値の7%以内でした。疲労試験の結果および有限要素法解析結果のいずれにおいてもせん断ひずみは、交番する圧縮および引張りの範囲内で比較しうるものでした(図1)。


図1.矩形管における経線方向ひずみ

Daedalus社の仮設住宅ユニットは基本的に、ビル用のブロックやリブ付き板パネル、プラスチック製シェルターの壁、屋根、扉および窓に使用されているパネルを用いています。

構造解析として、全体モデルによる有限要素法解析に加え、梁理論に基づくパラメトリックスタディとパネル単体の有限要素法解析が実施されました。すべての解析において、シェル要素や2次元要素でなく3次元六面体要素が用いられました。建築土木エンジニアにとって、六面体要素による解析はモデルの物理的意味を保持しつつ解析全般の工程を早めるという利点があります。

パネルに対しては鉛直方向に拘束し、パネル周辺でピン結合が用いられました。まず最初の荷重として自重が用いられました。さらに、典型的な積雪荷重を適用した結果としての変形量(0.76cm)は容認できる範囲でした。平らな屋根の場合、積雪および雨の荷重に対する屋根の変形量と水溜りは制御の域を越えており、容認できるものではありませんでした。よって、勾配を持つ屋根が提唱されました。壁や屋根等における変形を評価するために発生間隔は50年である風速45m/sが選ばれました。

構造物の設計は明らかに変形を制御可能なものでした。典型的積雪荷重に対する3.5mm厚のパネルの変形は容認できるものであり、5mm厚のパネルを使用する方がより適切であることを示唆するものでした。橋梁デッキの場合と同様に、設計において鍵となる決断が有限要素モデルに基づき下されました。

ここで紹介した、橋梁デッキおよび仮設住宅ハウジングに関する解析事例は大学でのリソースが限られた環境下における有限要素法解析の有効利用の良い例でしょう。リソースが限られていない環境においても同様の手順を用い、より大規模かつ複雑な構造物に提供できるでしょう。


図2.風荷重下での変形

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