電動機の最適化

Turk Elektrik Endustrisi

Turk Elektrik社、電動機の最適化にコンピューター・シミュレーションを使用

Turk Elektrik Endustrisi (TEE) 社は、CAD、磁場解析、および音響解析を用いて、小型で低価格のモーターに対する顧客の要求を満たすことができました。この総合的アプローチにより、同社は最近、Siemens社のために、元のモーターに比べ1,500g軽く、磁気回路の総体積が約半分で、銅の所要量が55%の洗濯機用モーターを再設計しました。

この総合的設計アプローチの決定的に重要な要素は、トルク出力、磁束密度、鉄損、および銅損のようなモーターのパフォーマンス要素をシミュレートする能力です。ANSYS社の電磁場解析プログラムANSYS/Emagを用いて、TEE社の技術者たちは、これらのパラメーターのパフォーマンスをソフトウェアで観察し、続いてシミュレーションの結果を用いて、プロトタイプの作成前にモーターを最適化しました。

TEE社のプロジェクト・エンジニアーHarun Aeikgoz氏によれば、「このアプローチはモーターの改善に役立っただけではありません。開発周期の短縮にもつながりました。また、プロトタイプもより正確に作成できました。」

Turk Elektrik Endustrisi社は、トルコ最大の工業的・商業的な複合企業Koc Holdingの子会社です。Turk Electrik社は3つのプラントを創業しています。Topemプラントは家庭用電気器具のモーターを製造し、Sutemプラントは専用および汎用の単相/3相誘導電動機を製造し、Eskomプラントは家庭用および商業用の冷凍用気密圧縮機を製造しています。電動機業界と圧縮機業界をリードする企業として、同社は世界中の25カ国に製品を輸出しています。

開発周期と製造能率を改善するために、TEE社は近ごろ自社の業務を再編成しました。再編成の基盤となったのは、ソリッド・モデリング・システム 、ANSYS/Emag、 および音響解析パッケージを含む新しい設計ハードウェア/ソフトウェアの導入です。現在、技術者たちは、すべての設計プロジェクトにおいて多分野チームで作業しており、設計周期内の異なる段階の間でデータを電子的に伝達しています。

新しいモーターの開発には、磁場、音響、振動、流体力学、機械設計、機械的解析、実験的評価など多分野にわたる専門知識が求められます。ほとんどのプロジェクトにおける目標の1つは、特定の出力を達成しながら、モーターをスリム化することです。Siemensモーターの場合がこれにあたります。Siemens社は洗濯機用に小型で安いモーターを要求しました。今まで用いていたモーターは、重量が約6,500gあり、固定子の寸法が120 x 110 x 60mmでした。

モーターの再設計における最初のステップは、内径と外径のような基本的な寸法および固定子と回転子の特性の確立でした。次に、この情報はEmagで磁場解析モデルを作成するために使用されました。「Emag内でモデルを作成し修正しました」とAeikgoz氏は説明します。「設計が複雑なジオメトリーを持たない限り、通常この方法を使用します。次に我々が採用しているCADシステムでモデルを作成し、IGESファイルとしてEmagに転送します。」

Emag解析の目的は、このモーター設計で指定の温度範囲において望みのトルクが得られるかどうか見ることした。なお、解析はHewlett-Packardのワークステーションで行いました。Emagを用い、温度を指定の範囲内に保ちながら、モデルの頻繁な変更によりトルクを磁束密度の限界まで増加させ、最大トルクを評価しました。

ソフトウェアには、異なる設計をすばやく検討できる幾つかの機能が付いていました。出力を最適化するために変更できる個所が、カラー・ディスプレーに直ちに表示されました。たとえば、磁束密度がカラー・イメージとして、高密度の場合には赤で、低密度の場合には青で、全パーツ上に表示されました。これを見れば、技術者たちには、どのパーツを強化する必要があり、どのパーツが最も応力を受けているか分かりました。さらに、ソフトウェアがパラメトリック・モデリングをサポートしていたため、モデルの変更が容易でした。パラメトリック・モデリング機能により、ジオメトリー、荷重、および境界条件を完全にパラメーター化することが可能でした。

このプロジェクトは、TEE社の新しい設計システムを用いた最初のプロジェクトの1つであり、大きな成功を収めました。Emagを用いてモーターをシミュレートし最適化することにより、TEE社は最初のプロトタイプの重量を4,500gに、寸法を98 x 98 x 50mmに縮小することができました。このプロトタイプは試験されましたが、顧客がさらに小型のモーターを要求したために、もう1つの設計が作成されました。それまでに技術者たちはシステムへの習熟度を高めていたため、2番目の設計はたった数週間で完成しました。重量は4,000gで、固定子の寸法は96 x 88 x 55mmでした。これにより、元のモーターと比べ、磁気回路の総体積が59%、銅の消費がたった55%になりました。

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