スイッチング回路の損失に重要なダイオードの逆回復特性の検証

目次
  1. 降圧チョッパ回路とダイオードの関係
  2. ダイオードのリカバリー特性
  3. シミュレータを使った逆回復特性の確認
  4. まとめ

降圧チョッパ回路とダイオードの関係

身の回りの殆どの電子機器にはCPUやASIC、メモリなどが組み込まれており、動作電圧が3.3Vや1.5Vと低く、各種電源からこれらの電圧を生成する場合、降圧回路やリニレギュレータが使用されます。DC-DCコンバータの基本回路である降圧チョッパ回路は、PWMスイッチでスイッチングデバイスをオン・オフさせ、比率を変化させることで出力電圧を変化させることができ、リニアレギュレータと比べると効率が良く発熱が少ないメリットを持つ反面、スイッチングノイズが発生するというデメリットがあります。


P型MOSFETを使った降圧チョッパ回路の例

降圧チョッパ回路はスイッチングデバイスにMOSFETやIGBTを使います。例えば下記の通りP型MOSFETを使用することで、駆動部分が非常に簡単な回路を作成することが可能です。

ここで使用されるダイオードは帰還ダイオード(またはFWD:フリーホイールダイオードなど)と呼ばれ、スイッチングデバイスがオフの時にダイオードによる閉ループができることでインダクタンスに蓄えられたエネルギーが負荷に回生されます。


ターンオン/オフ時の電流の流れ

帰還ダイオードは逆回復特性が遅いとターンオン時に電流が多く流れるため、逆回復特性が速いものを選定することで損失を減らすことができます。またダイオードにはハードリカバリーとソフトリカバリーがあり、ハードリカバリーは逆回復特性が優れているもののノイズの原因となるリンギングが発生し、ソフトリカバリーはリンギングが発生しないものの逆回復特性が遅いと言うデメリットがあります。従ってダイオードの選定は消費電力とノイズの点からも重要な選定となります。

ダイオードのリカバリー特性

具体的なダイオードのリカバリー特性を見てみることにします。通常、ダイオードのリカバリー特性は図1の通り示されます。
trrで示される区間を逆回復特性と呼び、パワーエレクトロニクスのダイオード特性に重要な…

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